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手前が、あごだしの「牛蒡巻き」(200円)と「筍」(250円)。奥が鶏だしの「春菊」(220円)と「ロールキャベツ」(250円)

小憎いのは、この濃厚鶏だしと、野菜とうまく合わせている点だ。「ヤングコーン」(200円)、「春菊」(220円)、「玉葱」(250円)がラインアップされており、注文が入ると、野菜と鶏だしを合わせて煮ている。古い考えでは「おでん」ではないのだが、これがなかなか良い。かつてトマトおでんに遭遇した時には「これはスゴイ」と驚いたが、このやり方は「アリ」だ。当然だ。シチューと野菜は相性が良い。「春菊」は、オススメだ。

この鶏だし、濃度が高いためか、メインのおでんと違い、小さなおでん鍋で緩やかに加熱し、注文があると、そのだしを取り出し、鍋で具材と合わせて加熱し、提供している。煮詰め過ぎて、味が濃くなったり、焦がしたりする危険性に配慮しているのだろう。

有楽町店のカウンター。赤銅のおでん鍋がシブい

店は、比較的小ぶりだ。カウンターがドーンとあり、そこにあごだしのおでんが入った、1メートル近い大きな赤銅の鍋が鎮座する。いわゆるおでん店の伝統的な風情だ。老舗系は、ほとんどこうしたプレゼンテーションを実施しているが、それを踏襲している。カウンターの外は、テーブル席だ。一人飲みをするなら、早めの時間に訪店し、おでん鍋の目の前に陣取るのが楽しいだろう。

鍋前にいる恩恵は、店のスタッフの動きがよく分かることだ。見ていると、水分の蒸発に合わせて、追加のだしを注いでいるのが、意外に頻繁なのがわかる。調理担当のスタッフも30分おきには、だしを小皿に入れて味見している。煮詰め過ぎるのをチェックしているのだろう。これも店を訪れる「おいしさ」の一つだ。

料理のメニューブック

ただ、決して安くない。名物と銘打った高額品以外は、あごだし系のスタンダード品が、最低1品180円から280円。鶏だし系は、200円から380円だ。実はドリンクもさほど安くなく、「角ハイボール」が450円、スタンダードの「酎ハイ」が420円だ。軽く飲んでつまんで3000円というところだろう。

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