地方学生が就活YouTuberで得たもの スキルより勇気Diary社長 福田駿さん

2021/1/20
Diary社長で金沢大学4年の福田駿さん
Diary社長で金沢大学4年の福田駿さん

就職活動で地方と都市部の学生の間には「格差」がある――。こんな問題意識から、企業 や社員の生の声や人事担当者による模擬面接など、就活生が知りたいけれどなかなか入手できない情報を動画で伝える「就 活YouTuber」になった大学生がいる。金沢大学4年の福田駿さん(23)だ。4万人の登録 者数を持つYouTubeのチャンネル「しゅんダイアリー」を核として会社「Diary」(東 京・新宿)も立ち上げた。

自身のエントリーシート(ES)の添削で人材会社社員にダメ出しされ、有名スタートアップ訪問では「御社はブラック企業ですか?」と尋ねる。等身大で体当たりの取材をする姿が多くの就活生を惹きつけている。あまり知られていない地方の企業を紹介する動画も製作し、多いものは50万回再生された。福田さんに活動の原点や、就活動画の制作や自分自身の就活体験を通して「発見」したことを聞いた。

優秀な学生はたくさんいるけれど

――2020年、自身も就活を終え、ひとまずは事業に専念することに決めたそうですね。

「2018年の大学3年生の夏のインターンから始まって、会社訪問アプリを使って数人にOB訪問しましたが、1年間休学して会社を立ち上げることにしたのでいったん中断しました。その後、昨年の5月に2週間ぐらい活動したのですが、サイバーエージェントの3次面接で落ちました。何社か内々定をもらいましたが、ひとまず就職はせず、自分の会社をがんばることにしました」

YouTubeの投稿動画では、自身の就活エピソードも赤裸々に語る=福田さん提供

――新型コロナウイルスの流行で業界によっては求人を大幅に減らすなどの影響が出ており、焦ったり悩んだりしている就活生は多いです。自身の就活や、様々な学生や企業の人に話を聞いた体験から、就活において何が大事だと感じましたか。

「勇気を持って行動すれば、自分次第で変えられる部分もたくさんあるということです。優秀な学生は本当にたくさんいますが、勇気のある学生は少ないと思うんです」

――なぜ勇気が大事だと思うようになったのでしょう。

「そもそも自分が就活の動画を始めたきっかけは、大学3年の秋に参加した東京でのインターンでした。一緒のグループになったのが都会の私立大や東大の学生で、1年生のころからインターンをしていたり、すでに数年のビジネス経験があったり。みんなすごく優秀で衝撃を受けたんです。地方にいるとOB訪問やインターンの機会が少ないし、周りの人の意識の高さ、情報感度も全然違います。この負の部分を解決したいと思いました」

「もともと早稲田大学に行きたくて仮面浪人したけれど失敗したのを機に、大学の枠組みにとらわれない活動をしようとYouTubeに動画を投稿していたんです。このチャンネルで企業や働く人の生の声や面接の様子を公開し始めました。優秀な人がたくさんいる中、このまま内定を取れたとしても入社後に活躍できないという直観もあって、自分だけの強みを持とうと、会社を立ち上げてやることにしました」

――実際に勇気を出して行動したのはどんなことですか。

「会社を作るなら同じ石川県出身でDMMを創業した亀山(敬司)会長に話を聞かなきゃと思って、オフィスを訪ねたんです。警備の隙をついて入館し、会長室のドアをトントンたたいて『金沢大学3年の福田と言います。いろいろ教えてください』って。亀山会長はびっくりしていましたが、怒らずに2時間ぐらい話してくれました。いまアポはちゃんと取った方がいいと思っていますけど。すごく緊張しましたが、勇気を出して行動したことで、自分のキャリアの幅が広がったり、次の仕事につながったりした経験でした」

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