2021/1/12

――いずれ転職すると思いますか。

Aさん もともとスキルアップができるファーストキャリアとして証券会社を選んだので、ずっといようとは思っていないですね。

Cさん 僕も学生時代から、3~5年で環境を変えていこうと考えていました。入社して感じる違和感って、誰しもあると思いますが、数年続けるとその違和感が当たり前になって、その会社に染まっていくというのが嫌なんですよね。

――「働いている」と実感するのはどんな場面でしたか。

Bさん 芸能人が出演するウェブCMで、台本のセリフを考えてみなよと言われて、自分で考えて提案したものがそのまま採用されたんです。CMが編集され世に出て、実際に広告として回って、ファンの人たちが喜んでくれる反応を見たときは、やっぱりこの仕事は楽しいなって思いました。

Aさん 想像以上に営業が難しいなかで、8月に初めてお客様から「イエス」という言葉をいただき、契約を獲得できたときは、帰り道にガッツポーズしました。その日、毎日必ず怒っている隣の課の課長からも、さりげなく褒めてもらえて、そのうれしさは忘れられないです。

Cさん 企画内容を通すための関係調整を各部署としているときに、働いているなとすごく実感します。新規事業をするとき、営業としては早く始めたい。一方、法務部からするとリスク面からここの論点をつぶしておきたいから、もうちょっと待って、と言われる。早く始めたい人たちとリスクをしっかり見ていきたい人たちの間に立って関係調整しているときに仕事っぽいなと感じます。

学生時代はやりたいことを

――企画の仕事をしたいという学生は多いですが、実際に働いてみて見えてきたことはありますか。

Cさん 企画って華やかに見えがちですが、アウトプットまでに膨大な時間がかかったり、だれかの意向で差し戻しが発生したり、自分の思い描いた通りには絶対いかない。一番大事なのは、他人の思いをくみ取り、それを伝わりやすい柔らかな言葉にかえながら、スピード感をもって進めていく調整能力です。想像以上に難しいので、毎日が工夫ですね。

Bさん 得意先も部署や担当者で言うことが異なることがあり、振り回されることはありますね。私はそれも含めて楽しいと思っています。広告制作会社ってこんなにしんどいのかということは学生時代のインターンで味わっていたので、そこまでギャップはなかったですね。そういう意味でもインターンで現場を見るのはおすすめです。

――コロナ禍で色々と活動が制限されていますが、学生生活の過ごし方でアドバイスはありますか。

Bさん そのときやりたいことを、我慢せずにやるのがいいのかなと。それで身についたスキルが意外と仕事で使えることがある気がします。私はコールセンターのアルバイトが電話対応で役立っているなあと思っています。

Aさん 「学歴が大事」と話した昨年の座談会での発言をちょっと訂正させていただきたいです(「就活は足を運んで会話して 後輩たちへ体験的心得」参照)。社会に出たら学歴よりも、その人自身の能力の方が重要で、入ったら本当に関係ないんだなというのを痛感しています。どこの大学であろうと、学生は社会人に比べて時間があるのは変わらない。やったことのないこと、初めての経験をたくさんしておくことがいいかなと思っています。

■U22編集長あとがき
 「コロナ下のU22座談会」を3回に分けて実施したのは2020年12月だが、年明けすぐの緊急事態宣言再発令で、リアルの活動はさらに制約されることになった。企業はテレワーク、大学ではオンライン授業が続きそうだ。こんな時代に入学や就活なんてかわいそう、とひとくくりにされがちだが、座談会の参加者に共通していたのは、目の前のことに真摯に向き合う姿勢だった。やりたいことができないとわかったら軌道修正するしたたかさも見えた。
 この異常事態がU22世代にもたらしたのは、マイナスばかりではなかったとも感じた。コロナ以前は、若者の多くが大人の価値観やオンラインの情報に振り回され、少し生き急いでいるように見える部分があったからだ。少し立ち止まることによって、大事なものが見えてきたということがあるように思う。
 アイザック・ニュートンが万有引力の法則などを発見したのは、英国ロンドンでペストが大流行して大学が閉鎖になり、自宅に引きこもっていたときだ。そんな世紀の大発見でなくとも、平常時には気づかなかった家族や友達の思い、感染症にかかわりなく巡る四季の風景、あるいは忘れかけていた自分の趣味などを「発見」しておくことは、より豊かに生きる糧を与えてくれるのではないだろうか。
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