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ポテトに料理の味わい 湖池屋がニューノーマルおやつ

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日経クロストレンド

湖池屋は、新型コロナ禍によって変化した食生活や価値観に対応するスナック菓子「ニューノーマルおやつ」を3月から順次発売する。朝食、昼食、夕食に次ぐ「第4の食」という新しいジャンル、新しい食のスタイルを開拓するという。

第1弾として3月下旬に発売する「ハッシュドポテト」は、細切り生じゃがいもを一口サイズのキューブ形にして揚げたスナック菓子。じゃがいもの濃いうまみを楽しめる「コクうま塩」と、本物のベーコンを混ぜ込んだ「クリスピーベーコン」の2つの味を用意する。4月上旬に発売する「ポテトと料理」は、本格的な料理の味わいをスナック菓子で再現し、「デミグラスハンバーグ」と「タルタルフィッシュ」の2種類を展開する。

「タルタルフィッシュ」ではサーモン、卵、オニオンなど、実際にこれらの料理に使う具材を使ってソースを作り、それをポテトの生地で包んで焼き上げた。手軽に本格的な料理が味わえる、一口サイズの「小さなごちそう」だという。いずれもスナック菓子で料理の満足感を得られる、いわば「お菓子の形をした料理」というコンセプトなのだ。withコロナの時代、ニューノーマルの時代にこのようなスナック菓子を開発した背景には何があるのだろうか。

食事と間食の境界が曖昧に

ポテトチップスを中心とする湖池屋の主力商品は、いわゆる「巣ごもり需要」の増加によって売り上げを伸ばしている。中でも高付加価値商品が好調で、「湖池屋プライドポテト」は前年比165%、「じゃがいも心地」は同173%、「KOIKEYA STRONG」に至っては同236%と大きく伸長した。

「実際にユーザーに『コロナ禍で購入頻度が上がった食料品のジャンルは何ですか』という質問をすると、1番に挙がるのがスナック菓子だ」と湖池屋マーケティング部第2課次長の新井美彩氏は言う。スナック菓子の次に挙がるのがパン、即席麺、冷凍食品など「手軽に簡単に食べられる、簡便性の高い食品が上位を占める」(新井氏)。

もう一つ、開発のきっかけになった調査がある。「『間食や食事を全部合わせて、1日に何食食べますか』という質問に対し、『4食以上』と答えた人が4割以上、さらに『間食が食事に置き換わってしまうことがある』と答えた人も4割ほどいた」(新井氏)。また「ランチにかける時間についての質問では『30分未満』と答えた人が男性7割、女性5割くらいで、しかも年々、食事時間は短縮傾向にある。つまり、食事が簡素化し、食事と間食の境界が曖昧になってきている」と新井氏は言う。

これを同社では食の「分食化」「乱食化」と呼んでいる。在宅時間が長くなり、外食に出かける機会が減っている状況下では、「この傾向は今後、より強くなる」(新井氏)。「分食化」「乱食化」のニーズに対応する商品が必要になってくるというわけだ。

withコロナ時代の新しい食事

スナックという言葉にはもともと「軽食」という意味がある。より広い意味でスナック菓子を捉え、「3時のおやつ」向けではない、かといって食事に取って代わるものでもない、今起こっている食生活やライフスタイルの変化に合った新しい食の選択肢を提供するのがニューノーマルおやつなのだ。

ポテトチップスにも料理名の付いたフレーバーの商品があるが、それらはあくまで味のイメージを表しているだけであり、例えば「バーベキュー味」のポテトチップスに肉が入っているわけではない。しかし、4月発売予定の「ポテトと料理」はこうしたフレーバーだけのスナック菓子とは一線を画す。実際に「デミグラスハンバーグ」では原材料に肉を、「タルタルフィッシュ」では魚を使っており、本格的な料理同様に煮込んだソースをポテトの生地で包んでいる。肉や魚はソースに溶け込んでいるので、食感があるわけではないが、しっかりとした料理を味わっているかのような満足度の高い、今までのスナック菓子にはなかった新しい感覚を提供できる商品を目標に開発が進められている。

一方、「ハッシュドポテト」という商品は以前からあり、小さいサイズのスタンディングパウチで商品展開していた。ところが、こちらはコロナ禍で売り上げが減少。小サイズはオフィスなどでの需要が多かったためだ。そこでニューノーマルおやつの一つとして大きくリニューアルした。家庭でのニーズに合った大きなサイズに容量変更するとともに、新たに具材入りをラインアップに追加。ベーコンチップを生地に混ぜ込むというのは初めての試みだった。

スナック菓子で中食市場に進出

単にフレーバーだけではない、しっかりと具材を使い、料理を感じさせる今までにないスナック菓子であることを、どうすればユーザーにうまく伝えることができるのか。「そのコミュニケーション、特にネーミングの開発に多くの時間を費やした」と新井氏は言う。

スナック菓子だが料理でもある。あるいは、料理だがスナック菓子でもある。昼食でも夕食でも、おやつでもない。そんな食べ物を表す言葉や概念は、今までにはなかった。パンは食事、ポテトチップスはおやつといった固定的な考えをひっくり返し、「そういう食べ物があるんだ」という認識をゼロからつくっていく。それが「ニューノーマルおやつ」というジャンルであり、「ポテトと料理」というブランドの役割だ。

現在、成長著しい中食市場への進出という側面もある。「すでにコロナ禍以前から、若い世代ではスナック菓子を中食の選択肢の一つにしている人が増えていた」と新井氏は指摘する。中食によりふさわしい商品を開発することで、積極的に中食需要を取り込みたい考えだ。ニューノーマルおやつ4商品で、初年度15億円の売り上げを目指している。

(デザインジャーナリスト/エディター 笹田克彦)

[日経クロストレンド 2020年12月22日の記事を再構成]

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