2017年の創立70周年を記念して校舎を建て替えることになり、その設計監修にあたった。

新校舎の設計監修の私に加えて、設計を担当した日本設計のリーダー2人も栄光出身。私たちは学校側も驚いた提案をしたのです。

旧校舎は3階建てでしたが、あえて2階建てに建て替えることにしたのです。日本の建物は建て替えの度に、どんどん巨大化します。重装備になり、城のようになりますが、栄光はそれじゃないと思ったからです。2階建てにすれば、もっと自然と近くなります。

栄光は山野も所有していて広大な敷地(東京ドーム2.4個分)があります。中間体操の時もすぐにグラウンドに駆け出せます。コンクリートではなく、木をふんだんに使い、しかも柱をできる限り細くし、風が抜けやすいように工夫しました。屋外と屋内の接点となる広めのバルコニーをつくり、常に風や光を感じ、自然との一体感が生まれるようにしました。

普通の学校ではあり得ないでしょうが、職員室と廊下の壁もなくしました。栄光は教師と生徒の関係が非常に近いからです。ただ、現在は栄光から外国人の神父がいなくなりました。他のカトリックの学校もそうですが、欧米でも神父のなり手が少ないようです。そのことがすごく残念でなりません。

栄光の新校舎の職員室には廊下との壁がなく、生徒に開かれた空間になった

もし、私が栄光に通っていなかったら、全然違う人生を歩んでいたと思います。仮に麻布から東大に進み、建築家になったとしてもスタイルは全く異なっていたでしょう。東大建築学科の同期に2人ほど麻布出身者がいましたが、彼らは都会派、タイプは違います。自然豊かな栄光で育ったことが私の建築家としての原点になったと思います。

(代慶達也)

管理職・ミドル世代の転職なら――「エグゼクティブ転職」

5分でわかる「エグゼクティブ力」
いま、あなたの市場価値は?

>> 診断を受けてみる(無料)

「エグゼクティブ転職」は、日本経済新聞社グループが運営する 次世代リーダーの転職支援サイトです

NIKKEI 日経HR


マネジメント層に必要な4つのスキルを鍛える講座/日経ビジネススクール

会社役員・経営幹部の方を対象とした、企業価値を高める経営の実務に役立つビジネス講座を厳選

>> 講座一覧はこちら

ビジネス書などの書評を紹介
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら