新たなヒット商品「フットカバー」が誕生

オフィスの装いが様変わりしつつある。正統派のスーツが「制服」のようだったビジネスシーンにも、カジュアル化の波が押し寄せてきた。紳士服になじむ「SUPER SOX」にとっては逆風かと思いきや、そうではないという。「服のありようが変わると、市場はかえって膨らむ。スーツでも同じ。実際、売れ行きは鈍っていない」と、青柳氏はオフィスルックの柔軟化をむしろポジティブにとらえる。実は服装のカジュアル化を追い風に、既に次のヒット商品が誕生している。

前年同期(1~9月)比で2020年は2倍以上の販売数を記録した、新たなヒット商品が「SUPER SOX」のフットカバーだ。まだ「フットカバー」という呼び方は、男性向けでは定着しきっていないとみえるが、簡単に言えば、丈の浅い靴下だ。靴に隠れる見え加減で、爪先からかかとにかけてを覆う。人気が先行した女性用では既におなじみになっている、割と新顔のレッグウエアだ。

ローファーからもはみ出さない「脱けないココピタ メンズ」の浅履きタイプ

フットカバーの人気を支えているのは、足元をすっきり見せたいという、比較的若い層に多いニーズだ。「靴とパンツの間に、靴下を見せたくないと考える層はかなり増えてきた。イタリア男性のように小粋で若々しい、足首を見せる靴の履き方が好まれている」(青柳氏)。フットカバーはこうしたニーズを受け止めた。

スーツの着こなしでも、「短めのパンツ丈が人気を集めるようになった。チノパンに代表されるカジュアルめのパンツで出社する機会も増えている」と、青柳氏はフットカバーの出番がこれからさらに広がると見込む。足首ゾーンの見せ方が変わっても、においの悩みは靴下につきまとう。15年間で累計1100万足以上を販売した「SUPER SOX」のノウハウをつぎ込んだフットカバーは「丈が短くても、消臭効果は頼もしい」(青柳氏)。

フットカバーはスニーカーにも相性がいい。丈の長い靴下は、スニーカーに合わせると、もっさりした印象になりがちだが、靴に隠れるフットカバーなら、「スニーカーならではの軽快感が損なわれない」(青柳氏)。休日のショートパンツ姿にもしっくりとけこみやすい。「靴の種類を選ばないから、靴と自在にマッチさせることが可能で、自然と出番が多くなる」という。

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