子ども名義の口座を作ろう ネット銀行で親も確認

2021/1/6
写真はイメージ=PIXTA
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子ども名義の口座はどこで作る?

お正月の三が日も過ぎ、そろそろ使わなかったお年玉をためておこうかと考えているお子さんもいるでしょう。そのまま机の引き出しに入れておくと、紛失したり、使ってしまいたくなったりしそうです。ためておくと決めた分は、子ども名義の口座に入れ、ためさせたいものです。

子どものお金に関する取材などでもよく聞かれるのですが、子ども名義の口座はどの金融機関で開設するといいのでしょうか。将来的に便利だったり、お得だったりするのか。インターネットで検索すると、ゆうちょ銀行がよい、都市銀行がよい、ネット銀行がよいなどいろいろな情報があります。お住まいの地域にある使いやすい銀行口座もいいでしょう。

最近は、子どもに投資も一緒にさせたいとお考えの親御さんも意外といるようです。そうならばネット銀行も選択肢ではないでしょうか。もちろん、地域にある銀行のダイレクト口座(インターネットバンキング)を利用するのもよいでしょう。ネットで利用できる口座ならば、大人になってからも住む場所によって取引に影響が出ず、利用しやすいメリットもあります。

お子さんの口座開設はさほど難しくはありません。ネットで取引や残高の確認ができる口座を開設する場合、0歳から可能な金融機関が多いのですが、15歳からなど年齢制限のある銀行もあります。ご希望の金融機関について調べてみてください。

親子で確認できるインターネット口座で金銭教育を

ネット銀行やネット取引は、不正な取引が行われるのではないかと心配される方もいます。ですが、ほとんど心配しなくてよいと思います。銀行の指定するセキュリティーの設定をきちんとし、詐欺メールに引っかからない注意はしておきましょう。

ネットで口座の取引や残高を見ることができるメリットは、口座情報を子どもと共有することが可能になること。ログインすれば、子どもが親に隠れてお金を引き出して何かを購入したなど、お金の動きがわかる点です。

親が自分の口座を見ていると思えば、子どももうかつな使い方をすることはないでしょう。高校生以上になると、デビットカードの利用を始める子もいます。ネット銀行から直接スマホ決済にチャージができない場合にデビットカードを作ってスマホ決済にひもづけることもありますが、そういったお金の動きも親が確認することができます。暗証番号を変えられてしまうと、親は見ることができなくなってしまうので、定期的に暗証番号を変更するときのルールは作っておきましょう。口座開設時に登録するメールアドレスを親のものだけにしておくと、子どもが勝手に変更ができないので、ログインができなくなるトラブルの回避策になります。

このように説明すると、口座を作ったから即、子どもに管理させなくてはいけないと思われるかもしれませんが、小さなうちは一緒に残高を見るなど「子ども自身のお金をためている」ことを見せてあげるだけでも十分に思います。小学校の高学年や中学生になり、たまっている自分のお金に興味が出てきたら管理を任せていくなどと、子どもの成長に合わせて管理の仕方を変えていきましょう。そして、管理を任せ始めたら、一緒に残高を確認できる仕組みが役に立ってくるのです。

なぜ貯金を子どもに管理させたいかというと、将来に向けて、お年玉もおこづかいも貯金する、というようにガツガツためることだけを覚えてほしいのではないと思います。上手に使いながら上手にため、ほしいものを買ったり、やりたいことに使ったりする体験をし、お金との付き合い方を学んでほしいのです。そのための「子どもの口座」です。お金がたまってきたら、子どもの証券口座を開設し、一緒に投資をしてみるというところまでできると理想的だと思います。

子ども名義の口座は贈与税に注意

子ども名義の口座を作るにあたり、教育費をためたいとか、将来子どもに渡すお金をためたいなどということを目的にする場合があります。その場合は、贈与税を意識する必要があります。親が懸命にお金をためている子ども名義の口座は、税務署に子どもの所有と認められないことがあり、暦年贈与という制度の年110万円を超える金額に贈与税がかかってしまうことがあるのです。

ただ、お年玉やお祝い金をためる目的で口座を使い、そしてその口座の存在を子どもが知っている場合には、このような問題は起こりにくいでしょう。子ども名義の口座は、子どものやりくりを学ぶためのものと役割を決めたほうが、トラブルは起こりにくいのです。

もし、お子さん名義の口座で教育費をためるなどしているのであれば、口座をお子さんに渡すのではなく、教育費など必要な時にお金を渡してあげるとよいでしょう。とはいえ、お子さんが成人すると窓口では親が引き出すことができなくなります。ATMでは引き出せる金額の上限がありますから、口座の利用の仕方は十分に検討したほうがよいでしょう。

子ども名義の口座と贈与税の問題は複雑なため、不安な方は税理士さんなど税の専門家の方に相談してください。

このように、子ども名義の口座は多少注意するところもありますが、お子さんのお年玉をためる程度の使い方では問題がありません。お金の使い方や管理の仕方を覚えてもらうにはよいものですから、お年玉をきっかけに、口座の申し込みからお子さんと一緒に取り組んでみてはいかがでしょうか。

横山光昭(よこやま・みつあき)
家計再生コンサルタント、株式会社マイエフピー代表。お金の使い方そのものを改善する独自の家計再生プログラムで、家計の確実な再生をめざし、これまでの相談件数は2万3000件を突破。著書に『はじめての人のための3000円投資生活』『年収200万円からの貯金生活宣言』など。オンラインサロン「横山光昭のFPコンサル研究所」を主宰。