食材取り寄せ 食事で気分転換

郷土汁は土地の特産品や調味料が使われるなど、地域によって特色が異なる。祝い事や仏事などで振る舞われたり、日常の食卓で親しまれたりと世代を超えて受け継がれてきた。

読者からの回答では「祖母の家に行くと、ブリのかす汁を鍋いっぱい作ってくれた」(大阪、30代女性)、「旅先の福島で食べた『こづゆ』が忘れられない」(東京、40代男性)と様々な思い出も寄せられた。新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない今、年末年始の帰省や旅行を見合わせる人は多いだろう。遠出はできなくても、普段の食事に郷土汁を取り入れて、食事で気分転換をはかるのもいい。熱々の汁物は寒い時期に体を温めるのにもぴったりだ。

「郷土汁はだし一つとっても、昆布かカツオ、または煮干し、と違いがあり、土地によって異なる味を楽しめる」。書籍「飛田和緒の郷土汁」の著者で、料理家の飛田和緒さんは言う。多くは素材の味を生かした素朴な味わいだ。「地元の食材や調味料を取り寄せて作ってみるのも楽しい」と勧める。

■ランキングの見方 郷土汁名(都道府県)。数字は読者の評価を点数化。1~3位の料理は料理家の飛田和緒さんがレシピを提供、調理した。写真は三浦秀行撮影。4~10位の写真は「飛田和緒の郷土汁」(世界文化社)提供。広瀬貴子撮影。

■調査の方法 飛田さんの協力で郷土汁を都道府県別に47品リストアップ。NIKKEIプラス1倶楽部会員を対象に11月末、アンケートを実施した。食べたい、作ってみたい郷土汁を5つまで回答してもらい、1つ目の答えは3ポイント、2つ目以降は1ポイントとして集計。回答者は797人だった。

■候補となった47都道府県の郷土汁 北海道「三平汁」/青森県「けの汁」/秋田県「だまこ汁」/岩手県「まめぶ汁」/山形県「芋煮汁」/宮城県「サケのあら汁」/福島県「こづゆ」/茨城県「レンコン団子汁」/栃木県「かみなり汁」/群馬県「すいとん」/千葉県「イワシの団子汁」/埼玉県「呉汁」/東京都「どじょう汁」/神奈川県「けんちん汁」/長野県「たけのこ汁」/山梨県「おつけ団子汁」/静岡県「とろろ汁」/愛知県「赤だし味噌汁」/岐阜県「こくしょ」/三重県「七色汁」/新潟県「のっぺい汁」/富山県「とろろ昆布のすまし汁」/石川県「小豆汁」/福井県「打ち豆汁」/滋賀県「泥亀汁」/奈良県「飛鳥汁」/和歌山県「高野豆腐のお味噌汁」/京都府「白味噌汁」/大阪府「船場汁」/兵庫県「ブリのかす汁」/鳥取県「カニ汁」/島根県「のっぺい汁」/岡山県「きび団子汁」/広島県「団子汁」/山口県「大平汁」/香川県「しっぽく」/徳島県「そば米汁」/愛媛県「伊予さつま汁」/高知県「カツオの味噌汁」/福岡県「だご汁」/佐賀県「だぶ」/長崎県「ヒカド」/熊本県「つぼん汁」/大分県「団子汁」/宮崎県「冷や汁」/鹿児島県「さつま汁」/沖縄県「スパム入り具だくさん味噌汁」

(生活情報部 関優子)

[NIKKEIプラス1 2020年12月26日付]


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