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神田という街柄、ビジネスパーソンが多いが、このあと30代らしき女子が結構入ってきた

店は40人が入れる程度。神田という土地柄、ビジネスパーソンが当然多いが、30代らしきカップルや女子の2人連れも入ってくる。ほとんどは私服だ。神田かいわいには大学もあるので、そこの学生かもしれない。店内は、本当に素っ気ない作りで、カラフルに色を塗ったドラム缶だけが目立つのだが、気軽に入れて、安く楽しめる。いわゆる「センベロ」を実現しているのが、客に支持される理由だろう。

ほかの「ドラム缶酒場」は1階にある店も多いが、神田店は4階だ。小さな古い雑居ビルで、こうした「うらぶれ」感も「どんな面白い店が待っているのだろう」という期待を持たせ、酒飲みの心をくすぐってくれる。

この日、働いていたパートの女性。「1人で大変ですけど、楽しいです」

ドラム缶をテーブル代わりにしているのも良い。1人で使えるのはもちろん、2人でも3人でも4人でもOKだ。さすがにそれ以上になると1卓(缶?)では無理なので、複数に別れることになるが、固定していないので、少し動かして近くで飲むことができる。固定席と違って、ソーシャルディスタンスを維持するために、缶を間引くことも比較的、簡単だ。

店は若い女性アルバイトが一人で回していた。ほとんどセルフの営業形態にすることで、人件費を減らし、低価格を実現しているのだろう。店内には料理やドリンクを打ち出した短冊が壁いっぱいに掲げられている。なのでメニューブックのような近代的なものは置いていない。徹頭徹尾、立ち飲みに徹している。

ドリンクのイチオシは、「ポン酢サワー」

もう一つ「謎」がある。不思議なドリンクが多いのだ。

店の一押しは、「ポン酢サワー」(250円)。大手食品メーカーのポン酢で焼酎を割ったサワーなのだが、これが意外と人気だ。ポン酢しょうゆの「味ぽん」ではないので、しょうゆの味はしないが、最近流行のレモンサワー同様のすっきりした味を楽しむことができる。

で、「謎」を深めるのが「東京湾」というサワー。こちらは300円だが、アルバイトスタッフに聞くと、すし店のガリと梅干しを入れたものという。これは初体験だ。味は想像通りだったが、これが300円で飲めるなら悪くはない。それ以外にも「白桃おろしサワー」や「豆乳ハイ」「ざくろサワー」など、あまり普通の居酒屋チェーンにないラインアップが並ぶ。こうした多様性、もう少し分かりやすく言うと「雑」な感じが「ドラム缶酒場」の魅力でもある。

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