日経ウーマン

コロナで人生を変えた人が見つけた、新しい幸せの価値観は

コロナをきっかけに働き方や暮らし方を変えて満足している人に、どんな価値観の変化があり、何に幸せを感じているのかを教えてもらいました。

【ケース1】コロナで都心に住むメリットがなくなり旅する地方移住をスタート!<#地方移住 #リモートワーク>

「いろんな地域の暮らしを楽しんでいます」と語る城戸さん
城戸彩乃さん(28歳)
● さくらインターネット新規事業開発本部/sorano me代表(副業)
● 彼氏と同居

人工衛星で取得したデータを提供する仕事を担う城戸彩乃さん。在宅勤務で友人とも会えない日が続き、都心に住むメリットはないと判断。「家賃が安く、空気もきれいな地方を転々とすれば旅気分も味わえると彼と話し、移住を決意しました」。

夏は涼しそうという理由で、長野・駒ヶ根の月決め賃貸マンションを「グッドマンスリー」というサイトで見つけ、即日契約。小型車に載せられるだけの荷物量に減らし、車で引っ越した。平日は、東京よりも安い家賃の広い間取りでパソコンに向かい、休日は自然のなかでキャンプを楽しむなど、快適度が想像以上にアップした。

「各地に友人ができ、役所などで地方の課題を聞いて、衛星データを活用して解決できないか、という仕事につながる話もあります。本当に住みたいと思う町と出合うまで、旅は続くと思います」

<価値観がこう変わった!>
住居を1つに決めず、旅するように暮らせばいい

出社しなくても仕事ができると分かり、「家賃や食費も減り、人もコロナの感染リスクも少ない地方のマンスリーマンションを転々とすれば、大好きな旅もできる快適生活が送れる」と思った。

北海道の住まいは80平方メートルの2LDKで家賃11万円
チェンジで幸せになれた秘訣

【秘訣1】各地域の情報収集サイトで居住地を探す
地方移住の情報収集には「SMOUT」、家具付きの住まい探しには「グッドマンスリー」「Airbnb」といったサイトを活用。「家を借りるまでネットで完結」。

【秘訣2】モノは増やさずキャンプ用品を選ぶ
持ち物は軽いモノを選ぶ。「家でもアウトドアでも使えるキャンプ用品が便利。スノーピークの食器類、パタゴニアの折り畳みリュックが重宝しています」。

【秘訣3】散歩とコーヒーがオン・オフの切り替えスイッチ
オンとオフの切り替えは朝の散歩とコーヒー。「長野では近所の稲の成長が楽しみで散歩が朝の日課に。ルーティンを作れば、仕事モードに切り替われます」。

【秘訣4】オンライン1on1を増やし仕事仲間と現状を共有
対面コミュニケーションがなくなった分、仕事仲間とのオンライン面談を増やした。「進捗や疑問点などを確認。1回30分ほどですが、話せば認識の違いが減り、仕事がスムーズに」。
チャットよりも話すことが大事
<コロナを機に「行動して手に入れた幸せ」>
趣味や睡眠、副業時間が増え、地方の情報が仕事のヒントに

往復1時間半だった通勤時間をキャンプやカメラ、睡眠、宇宙事業のコンサルの副業に充てられる。「自分の仕事が農業や漁業でどう活用されているかも知れて、次の仕事のヒントに」。

<ここはちょっとデメリット>
虫に慣れない&長時間のパソコン作業で肩こりがひどい
<行動できた私の格言>
もし今日が人生で最後の日だとしたら、今やろうとしていることは本当に自分のやりたいことだろうか?(スティーブ・ジョブズ)

【ケース2】コロナでキャリア断絶の危機にもんもん、知識や経験のアウトプットに挑戦<#副業 #学び #プロボノ>

「社会とつながる方法は会社だけじゃない」と語る岸さん
岸 志帆莉さん(34歳)
● 出版・カスタマーサクセスコンサルタント
● 夫と保育園児の3人暮らし

コロナ禍と保活の失敗が重なり、キャリア断絶の危機を迎えたことが、「働き方や生き方を見直すきっかけに」と話す岸志帆莉さん。入園が決まっても、「4月に育休から復帰する予定がコロナの影響で延長に。社会人生命が終わるのかとショックでした」。今後のキャリアについて自問自答し、「人生の“軌道修正プラン”を立てる必要がある」との結論に。「不安の原因は、会社以外で通用する実践的なスキルが不足していたから。アウトプットの機会を増やして実績を積み、将来の選択肢を広げようと考えました」。

まずは、出版業界での経験や語学力を生かし、副業で翻訳の案件を受注。大学でのボランティアや、noteでの発信といったアウトプットにも注力した。「万が一仕事を辞めても、社会とつながることはできると分かり、不安や焦りを払拭できました」。

<価値観がこう変わった!>
インプットだけに偏らず、アウトプットに注力し実績を作る

今までは知識やスキルを磨くためのインプットを重視していたが、「アウトプットこそが重要」と意識が変化。「自ら発信することで実績ができ、将来の選択肢が広がりました」。

チェンジで幸せになれた秘訣

【秘訣1】逆算手帳でどんな自分になりたいかをイメージ
将来なりたい自分をイメージし、逆算して人生計画を立てる「逆算手帳」を作成。「80歳まで現役で働きたい。そのために何をすべきかが見えてきました」。

【秘訣2】noteで発信するなどアウトプットを開始
経歴書を兼ねてnoteで発信をスタート。「自分に何ができるか客観的に分かるよう、専門分野であるEdTechやオンライン授業などをテーマに執筆しています」。

【秘訣3】オンラインサロンやママさん勉強会などに参加
文章力や思考力を磨くため、日経とnoteが 主催するオンラインサロンやママ同士の勉強会に参加。「新たな交友関係も広がり、翻訳の仕事の受注にもつながりました」。

【秘訣4】プロボノ活動で社会とつながる場所をつくる
キャリアコンサルタントの資格を生かし、就活や生活について学生から相談を受ける「社会人メンター」に登録。「培ったスキルを役立てることで自信を持てるように」。
写真を貼ってなりたい自分をイメージ!
<コロナを機に「行動して手に入れた幸せ」>
収入の柱が複数になり精神が安定。スキルを生かせる場所も見つかった

コロナで育休延長が決まり、無収入となった時期は不安による胃痛や過呼吸に苦しんだことも。「培ったスキルを生かし、翻訳の副業やプロボノ活動を始めたことで収入も気持ちも安定」。

<ここはちょっとデメリット>
行動を開始し、ルーティン化するまでは忙しく、睡眠不足に
<行動できた私の格言>
セルフ・パートナード(「自分の一番のパートナーは自分」という女優のエマ・ワトソンの言葉)
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【ケース3】コロナで明日はないのかも…と思い、10年ぶ