2003年に公開された実写映画『ジョゼと虎と魚たち』に魅了されたという清原さん

『ジョゼと虎と魚たち』で感じた声優業の難しさ

新作『ジョゼと虎と魚たち』は、田辺聖子さんの同名小説が原作。03年に妻夫木聡さんと池脇千鶴さんの主演で実写化されたことでも知られる。清原さんが演じるのは、幼い頃から車椅子生活を送り、大学生の鈴川恒夫(中川大志)と出会ったことで外の世界へ踏み出していく24歳の女性・ジョゼだ。

「『この映画、見たほうがいいよ。果耶、絶対好きだから』と友人に言われて見たのが、実写版の『ジョゼと虎と魚たち』でした。とても素晴らしい作品で、感動しましたね。そんな時期にアニメーション映画のオーディションのお話をいただいて、オーディションを受けました」

「ジョゼは24歳ですけど、少女のように幼いところがある。それを声で表現しなくてはいけないのが難しかったです。どう発声して、どう話せば幼くなるかが分からなかったので、試行錯誤しながらやってみて、監督がOKと言ってくれたらOKなんだと割り切るようにしていました」

『ジョゼと虎と魚たち』はオーディションを受けて勝ち取った

劇中、ジョゼが車椅子から落ちて、ほふく前進をする場面がある。清原さんは「実際にやってみないと分からない」とスタジオでほふく前進をしたという。

「スタジオを見渡して、できそうな空間があったので、やってみたんです。無言で始めたから、中川さんをびっくりさせてしまったかもしれません(笑)。今回、もう1回トライしたいと思ったのは、大声を出す芝居。『恒夫ー!』と叫ぶ場面があるんですけど、ほかのキャストの方の大声と全然、耳触りが違うんですよ。私のはすごく平たくて……。声に抑揚を付けるのは、本当に難しいんだなと思いました」

「完成した映画は、ジョゼの成長に勇気をもらえるような作品になっていると思います。ジョゼと恒夫が一緒にいるシーンが多いので、見た後に、大切な人を思い浮かべたくなるような作品になっていたらいいなと思います」

今年の抱負と今、欲しいモノ

21年は、朝ドラの撮影が夏ごろまで続く予定。さらに1月から4月までは毎月、主演や出演した映画の公開が続き、舞台挨拶やプロモーションなどで多忙を極めそうだ。

「2021年の抱負は、健康第一です。特に大事にしたいのは『早寝早起き朝ごはん』。小さいときからよく聞いてきた言葉ですけど、早起きしたら本当にトクした気分になるし、1日をうまく回せる気がするので、ちゃんと実行していきたいです。

今、欲しいのはランニングマシン。近所迷惑になるので、音がうるさいとダメじゃないですか。だからずっと買うかどうかを悩んでるんですけど、静かなランニングマシンがあったら欲しいです。とにかく体が資本なので、いっぱい食べて、いっぱい寝て、朝ドラのクランクアップまで、がんばりたいなと思っています」

「『ジョゼと虎と魚たち』は監督のタムラコータローさんがすごくこだわる方だったので、何回も何回もトライさせてもらって。その中でうまくはまるテイクを、本編に選んでくださったんだろうなと思います」
清原果耶
2002年生まれ、大阪府出身。14年に「アミューズオーディションフェス2014」でグランプリを受賞。15年、NHK連続テレビ小説『あさが来た』で女優デビュー。18年の初主演ドラマ『透明なゆりかご』で東京ドラマアウォード主演女優賞を受賞。20年『宇宙でいちばんあかるい屋根』で単独映画初主演を果たした。21年はNHK連続テレビ小説『おかえりモネ』のヒロインを務めるほか、『花束みたいな恋をした』『夏への扉 ―キミのいる未来へ―』『まともじゃないのは君も一緒』など多数の出演映画が公開予定。

『ジョゼと虎と魚たち』

(c)2020 Seiko Tanabe/ KADOKAWA/ Josee Project

幼い頃から車椅子生活のジョゼは、坂道から転げ落ちそうになったところを大学生の恒夫に助けられる。それをきっかけに、恒夫はジョゼの相手をするアルバイトをするようになる。口が悪く、理不尽な注文ばかりのジョゼに手を焼く恒夫だったが、ジョゼは恒夫に連れ出してもらうことで、外の世界を知っていく。原作・田辺聖子「ジョゼと虎と魚たち」(角川文庫刊) 監督・タムラコータロー 脚本・桑村さや香  声の出演・中川大志、清原果耶、宮本侑芽、興津和幸、Lynn、松寺千恵美、盛山晋太郎(見取り図)、リリー(見取り図) 全国公開中

(文 泊貴洋、写真 藤本和史)

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