裸眼で3D体験、ソニーの映像機器に注目

小沼 それ以外で、何か期待している技術や製品があれば教えてください。

小原 ソニーが20年10月に発売した、裸眼で3DCG映像を見ることができる「空間再現ディスプレイ(ELF-SR1)」です。これはすごいですよ。3D映像というとゴーグルやヘッドセットを装着しないと見られませんでしたが、これは裸眼で見られるんです。

裸眼で3DCG映像を体験できる「空間再現ディスプレイ(ELF-SR1)」(55万円・税込み)。現時点ではまだクリエーター向けの要素が強いが、今後コンシューマー向けに発展していく可能性も

小沼 裸眼で立体映像を見られるんですか。それはたしかに画期的ですね。

小原 見る人の目の位置をリアルタイムに検出して、常にその視点から見た映像を表示するんです。見る人の視点に合わせるので1人でしか見られないなど技術的な課題もあるのですが、本当にその場に物体があるように感じられますよ。

小沼 どんな場面での活用が期待されますか? 車などのプロダクトで、試作品を実際に作らなくても立体的かつリアルに確認できるなどが、ぱっと思い付いたのですが。

小原 最初はそうしたクリエーター向けの使い方が多いかもしれませんね。ただ、実はこのプロダクトの開発を進めているのはテレビ部門なんです。今後、この技術をテレビと組み合わせた活用法が出てくる可能性があります。その他にも映像作品やゲームで面白い提案が出てくるかもしれません。非常に可能性を秘めたツールだと思いますよ。

小沼 まだ消費者が手軽に楽しめる製品ではありませんが、未来に向けた注目のツールということですね。

小原 新型コロナの影響はありますが、様々な技術開発が行われていますから、きっと今年も新たな面白い製品が続々と登場するはずですよ。

小原由夫
1964年生まれのオーディオ・ビジュアル評論家。自宅の30畳の視聴室に200インチのスクリーンを設置する一方で、6000枚以上のレコードを所持、アナログオーディオ再生にもこだわる。2021年に買いたいAV機器は4K/8Kレコーダー

小沼理
1992年生まれのライター・編集者。最近はSpotifyのプレイリストで新しい音楽を探し、Apple Musicで気に入ったアーティストを聴く二刀流。2021年に買いたいAV機器はBluetooth対応レコードプレーヤー
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