新年からはじめる家計管理 口座や契約を一覧に

2020/12/24
写真はイメージ=PIXTA
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今年も残すところわずかになりました。2020年という年は多くの人にとって、今までに経験をしたことがない不安を抱いた年だったのではないでしょうか。その中の一つにお金のことがあります。「やはりある程度の蓄えは必要」と実感した人も多いかと思います。今まで計画的に貯蓄をしてきた人も、なんとなく日々のお金を使ってきた人も、新年を迎えるタイミングで一度、家計の大きな流れを考えてみてはいかがでしょうか。

1)生涯を通しての大きな金額を把握する

・大きな金額の支出の予定を把握

まずはじめにしなければならないのは、お子さまの進学や家の購入など、今後やってくるまとまった支出の時期と金額の把握です。その他、車の買い替えや家のリフォーム、大きな金額がかかる旅行なども時期と額を一覧にします。その金額に対して、毎月いくらずつ蓄えていけばよいかを算出します。遠い将来のことであっても、少しずつ蓄えておくことでその時になって無理する必要がなくなります。

・定年退職など収入減の予定を把握

終身雇用や定年退職という概念も少しずつ変わりつつある現在ですが、それでもやってくる収入減の時期を意識して、その時点でいくら蓄えておきたいかも決めておきましょう。収入減時期に備えての蓄えも少しずつ始めておくほうが無理がありませんが、前述のまとまった支出がある時期が終わってからでもよいかもしれません。その場合も、退職後のための蓄えをはじめる時期は意識しておく必要があります。

2)予定外の支出に備えた蓄えの金額を決める

「人生、いつ何が起こるか分からない」。今年はそれを実感した年でもあります。突然の解雇や勤務先の倒産、自身が病気になり仕事を続けられなくなる、家族が病気になり治療費がかかるなど、予期していない収入減や支出というのは誰にでも起こりうることです。そのような事態になったとき、ある程度の蓄えがあるのとないのとでは、心身への負担やその次にとる行動に大きな違いがでてきます。

「今は収入が少ないから、いざというときの蓄えなんて無理」という人もいるかもしれません。しかし、毎月の食費と同じくらいに「必要なもの」と考え、少しずつでもよいので予定外の支出に備えた蓄えの予算をとることをおすすめします。

3)毎月の支出を見直す

「5年で50万円削減も 積もれば大きい固定費の見直し」でもご紹介しましたが、固定費というのは文字通り毎月固定で出ていく支出なので、見直すことによって支出を大きく減らすことができるかもしれません。費目別の支出の把握、それらをいくらまでなら減らせるか検討してください。

4)支払い方法の整理と把握

キャッシュレス時代になってから、過去の現金のみの支払いから支払い方法自体が多様化しています。その結果、自分がいつ、いくら使ったか把握できなくなっている人も多くいるのが現状です。多少のお得な情報に左右され自分の支出を把握できなくなるよりも、しっかり把握していたほうが長い目でみると支出減につながります。どの支払い方法でいくら使ったかは毎月把握できるようにしましょう。

5)口座や契約の整理と把握

前述の1)や2)で触れたような、目的のある貯蓄は、普段使いの口座とは別にしておき、簡単には使えないようにしておくことをおすすめします。そのため、どこの銀行に口座を持っているのか、一覧にしておくようにしましょう。

またインターネットが普及している現在、契約に関する書類が手元にないものも複数あります。サブスクリプション契約で毎月定額の支出があるものなどもクレジットカードでの自動支払いや銀行口座からの自動引き落としなど、自動になっているだけに無意識に支払っているものも一覧にするようにしましょう。

そして大切なのは、口座や契約の一覧は自分で把握するだけでなく家族にも知らせておくことです。自分に何かあったとき他の家族でも契約の解除などがスムーズにできるようにしておく必要があります。

どれも手間がかかって面倒かなと思われがちですが、一年に一度でいいので見直し、整理することで、いざというときに慌てることなく対応できます。見直しは毎年、新しい年を迎えるタイミングにしておけば忘れることなく続けられるのではないでしょうか。ぜひ一度、実行してみてください。

矢野 きくの(やの・きくの)
家事アドバイザー・節約アドバイザー。明治大学卒。女性専門のキャリアコンサルタントを経て現職に。家事の効率化、家庭の省エネなどを専門にテレビ、雑誌、講演などで活動。著書:「シンプルライフの節約リスト」(講談社)他 オフィシャルサイト https://yanokikuno.jp