スマホは進化が止まる

驚くほどの勢いで進化してきたスマホだが、いよいよコモディティー(汎用品)化が見えてきた。20年は最速の上位モデルよりミッドレンジモデルが人気になり、メーカーもそうしたゾーンの品ぞろえを厚くした。

上位モデルに折り畳み式の製品も出てきたが、人気はパッとしない。相当安くならないと、折りたたみは普及しないだろう。さらに言うなら、折り畳み式はスマホではなくタブレットでこそ価値があると思っている。

サムスン電子は折り畳み式スマホを相次いで投入しているが、人気はパッとしない

つまり、スマホサイズで持ち歩けて、開くとタブレットになる製品だ。となると唯一売れているタブレットであるiPadの折り畳み式の製品が手ごろな価格で出てこなければ、ヒットしないだろう。

スマホは手ごろな価格で性能の高いモデルがよく売れるだろう。今や高性能カメラも大画面も「おなかいっぱい」と思っているユーザーが大多数だ。もちろん、一部のユーザーは上位モデルを受け入れるだろうが……。

5Gがカギを握るがまだ早い

デバイスの進化は高速通信規格「5G」がカギを握っている。今の4Gと同じようなエリアで使えるようになると、デバイスの革命が起こると予想する。パソコンでクラウドや仮想デスクトップ環境を利用することが主流になるはずだ。

だが、ご存じのように今の5Gはエリアが狭すぎる。21年の計画を見ても、まだ広く使えるとはとても言えない。22~23年あたりに5Gが広く使えるようになると、モバイルノートやスマホのあり方が変わってくるはずだ。

3歩先を進んでいたグーグルの「Chromebook」のような、オンライン前提のデバイスが増えてくるに違いない。

戸田覚
1963年生まれのビジネス書作家。著書は150点以上に上る。パソコンなどのデジタル製品にも造詣が深く、多数の連載記事も持つ。ユーザー視点の辛口評価が好評。
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