パリのスーパーのアジア食材コーナーにある、カップ麺売り場。上段左が「Soba」、中段右が日本でもおなじみのカップめんだ

美食の国フランスでも、日本が世界に誇る手軽でおいしい即席カップ麺は人気者。最近パリのスーパーでよく見かけるのが、見慣れたNISSINのロゴが入ったカップめんと「Soba」と書かれたカップ焼きそばだ。

日清食品ホールディングス広報部長の大口真永さんによると、「約10年前、欧州の即席カップめん市場は『カップヌードル』のような汁ものが主流で、カップ焼きそば(湯切りする汁なし商品)のジャンルが確立されていませんでした。この状況下で、当社は2010年から新機軸商品として、欧州にて『Soba』ブランドのカップ焼きそばの商品展開を始めました」

なぜブランド名が「Yakisoba」ではなく「Soba」だったのだろうか。大口さんによると、「正に新しいジャンルを切り開く商品だったため、『言いやすさ(発音のしやすさ)』や『パッケージデザイン・視認性』の観点などから、最終的に『Soba』に決定しました。味の種類も今では7種に及び、人気商品です。徐々に一般の方々への認知が高まり、『Soba』=カップ焼きそばを思い浮かべる方も多くなっているとのうれしい話も聞いております」。ああ、これはまさにうちの夫のことではないか!

こちらが大手スーパーのPB(プライベート・ブランド)商品のそば 。小麦粉も配合されたそばの乾麺のようだ

Sobaというワードが欧州で「焼きそば」を連想させるものとして発展を見せる一方で、パリにはおいしい「日本そば」のレストランも複数あり、現地の人々からも人気を博している。さらに、有機食品スーパーに限られていた日本そばの形状をした麺が、大手スーパーのPB商品でも見られるようになった。グルテンフリーな食材としてフランスでも注目されるそば粉は、今後一層「日本そば」のような形でも一般的に認知され、新たな展開をみせていくのではないかと個人的に思っている。

さて、ほかの国ではいったいどのような食べ方をしているのか。ここからは、そばのエキスパートにお話を聞いた。