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代替肉でもいける? 焼き肉やグルメバーガー試した

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NIKKEI STYLE

肉汁がしたたり落ちる焼き肉、バンズからパティがはみ出てシズル感満載のグルメハンバーガー……。肉好きにはたまらないこれらのメニューが、ホンモノの肉を使っていないと聞けば、驚くだろうか。果たして、そのお味は?

今、豆類や野菜など植物性の食材を使って肉の食感や栄養を再現した植物由来の「代替肉」(だいたいにく)が話題になっている。日本では、ダイズを「畑の肉」とも呼び、豆腐ハンバーグや精進料理などでこれまでにも親しんできたが、健康志向の高まりや、SDGsやサステナブルといった環境問題への意識の高まりもあり、世界的なブームになっているのだ。

欧米では動物肉の細胞から食肉を培養する「培養肉」「人工肉」という代替肉もある。動物をと畜せず、感染症管理も徹底できることから「クリーンミート」とも言われているが、日本国内ではまだ研究段階であり、今のところ代替肉は植物由来の肉だけを指すようだ。矢野経済研究所によると、世界の代替肉の市場規模(培養肉含む)は2020年で2572億円を超えており、今後10年間で約7倍になると予測されている。

以前は主に専門店などで提供・販売されていた「代替肉」だが、最近では大手ファストフードや焼肉店などでも「代替肉」メニューが提供されている。従来よりも格段においしくなったという声も多く、特に2020年は"コロナ太り"なども増え、消費ニーズが拡大している。

"ひとり焼肉"でおなじみの「焼肉ライク」では、カルビやハラミを代替肉でも味わえる。2020年11月から全国50店以上のうち関東5店舗にて代替肉の「NEXTカルビ」(50グラム/税別290円)と「NEXTハラミ」(50グラム/税別310円)を導入したところ、想定以上の反響があったため12月14日から全店舗で提供スタートしたところだ。

焼く前の代替肉の見た目は、普通の焼き肉の焼いたものとそっくり。焼き網に乗せ、片面20秒ほどあぶって焼き目がついたらOK。基本的に火が通っているので軽く焼くだけで十分だ。焼くと動物性の焼き肉のように香ばしく、ジューシーになるようだ。

カルビはしっかりと歯ごたえがあり、ハラミはふっくらしてうま味があった。個人的には牛肉というより豚肉に似たような味わいに感じられ、通常の焼き肉よりやや軟らかく、ほどよい弾力とかみ応えがあった。肉のような甘みやうま味もちゃんと感じられ、ダイズ臭さは全く感じられなかった。

代替肉製造ベンチャーのネクストミーツ(東京・渋谷)代表取締役の佐々木英之さんの話では、「主成分は丸大豆加工品のみで、しょうゆ・リンゴ・ニンニクといった植物性食材で下味をつけております。普通の焼き肉と比べると脂質は半分以下なのに、タンパク質は約2倍です」とのこと。ダイエット中の人や通常の焼き肉だと重すぎるという人には、新しいヘルシー焼き肉として受け入れられているのだろう。

焼肉ライク(東京・渋谷)社長の有村壮央さんは「まだ圧倒的に通常肉の注文が多いのですが、ベジタリアンの方だけでなく興味本位で試す人もいて、反響は予想以上です。代替肉のおいしさに驚く人も多いです。焼肉ライクは気軽に自由に焼き肉を楽しむというコンセプトのため、焼き肉の選択肢が広がり、楽しんでくれる人が増えるのはとてもうれしい」とコメントする。

大手ファストフードの「フレッシュネスバーガー」では、2020年9月からダイズを原材料としたパティ使用の「THE GOOD BURGER(ザ ・グッドバーガー) テリヤキ」を発売。11月には「THE GOOD BURGER アボカド」も加わり、現在では2種の代替肉ハンバーガーを販売している。

「2019年に行った欧米視察で代替肉の拡大を目の当たりにし、日本でも販売すべきだと確信して、さっそく導入することにしました」と、フレッシュネス(横浜市)マーケティング本部マネージャーの逆井里奈さん。2020年8月、発売前に5店舗限定で検証販売をしたところ大変好評で、9月に一部店舗を除く全国の店舗での導入に踏み切ったという。「販売数は当初予想の約1.5倍で、女性客を中心に好評です。"ダイズの食べ応えもあって想像以上においしい"という声が上がっており、リピーターも徐々に増えています」(逆井さん)。

同社の代替肉パティには代替肉製造のDAIZ(ダイズ)(熊本市)の発芽ダイズ由来の代替肉「ミラクルミート」を成形したものを使用。改良品種である高オレイン酸ダイズを使用することでダイズ特有の臭みを無くし、独自の技術で弾力感をアップさせて肉の食感を再現している。各店舗へは下味がついた冷凍状態で配達され、注文を受けてから焼き上げて調理する。

ダイズパティだけを食べると、ほどよい弾力がひき肉に似た歯ざわりだった。肉のパティに似た香りもして、ダイズ臭さは少しも感じなかった。コショウがきいていて、肉のような甘味やうま味を引き立てている。焼き目がついた部分は香ばしさも感じられた。

さらにバンズも従来のものに比べ糖質約45%カットという低糖質バンズを使用しているため、このアボカドバーガー1個あたりのカロリーも大幅減。脂っこさがないため1つ食べても胃への負担が軽く、サラダを食べているような感覚すらあった。

最後は北欧発の家具チェーンとして国内で多店舗展開しているイケア・ジャパン。2015年から併設レストラン全店のメニューに代替肉を導入しており、さらに研究やテストを重ね、2020年10月には同レストランの代表的メニューである動物性ミートボールの代替肉版「プラントボール」を発売した。現在は全部で約10種類の代替肉メニューをそろえている。

見た目には通常のミートボールだが、プラントボールの原材料はエンドウ豆由来のタンパク質、オーツ麦、ジャガイモ、タマネギ、リンゴ。食べてみると想像以上の弾力と軟らかさがあり、肉に似た自然な歯ごたえと味わいだった。舌触りに少々練り物っぽさがあるが、一方でひき肉の粒感も感じられる。肉汁がないがソースがうまく補完しており、ボソボソ感はない。コクやうま味もしっかり感じられた。

「当社では植物由来でサステナブルな食品に注力しています。プラントボールは低脂質でありながらミートボールと同等のエネルギーとタンパク質を摂取でき、また味も想像よりおいしかったという声をいただいています。日本での動物性ミートボールと植物性プラントボールの販売比率は7:3ですが、3割という数字は世界中の他の国に比べて一番高いです」と手応えを語るのはフードコマーシャルリーダー西尾慧さん。

さらに同社では11月にオープンした「IKEA渋谷」に、世界初となる「ベジドッグ専門ビストロ」を併設した。ベジドッグとは植物由来の同社オリジナルの「ベジソーセージ」をパンにはさんだホットドッグのこと。

「ベジソーセージの主成分はヒヨコ豆です。ニンジンやケール、グリーンピースを加えてあるのでビタミン豊富で、低脂肪・低コレステロール・低カロリーなんです。しかも動物性ソーセージのホットドッグに比べCO2排出量(商品製造から流通、販売の一連の流れで発生する量)は約10分の1に減らせます」(西尾さん)。

ベジソーセージは色とりどりの野菜が混ぜ込まれたつくね状の代替肉で、軟らかく食べやすい味だった。筆者が来店した時にも別の客が続々と代替肉メニューを選んでいて、代替肉が通常の肉メニューと同等に捉えられているようだった。「世代を問わず大変多くの方に利用いただいております。1本80円のトッピングがないシンプルなベジドッグをはじめ、とてもヘルシーなので大変好評です」(西尾さん)。

今年は例年になくおうち時間が増えそうな年末年始。コロナ太りを実感したら、高タンパク低脂肪の代替肉でダイエットというのも手かもしれない。その動きが環境問題解決への貢献にもつながるかもしれない。

(フードライター 古滝直実)

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