2020/12/25

<STEP2>将来のお金が豊かになるには「チェックする」「調べる」「振り返る」がポイント

【ルーティン12 振り返る】
月末に支出の累計を俯瞰する

家計簿は「書いて満足」では意味がない。自分の家計を“見る”時間をつくろう。「月の収支を確認したら、各費目の累計支出額もチェック。今月は黒字でも、年間では使いすぎ…と気づければ、翌月から注意できます。長期的な視点で家計を動かす力が身に付き、翌年はより充実した予算に」(坂本さん)。

【ルーティン13 振り返る】
月に1回マネー会議を開催 パートナーと家計情報を共有する

貯蓄や支出をパートナーと定期的に共有することで、家計に協力し合える関係に。「教育費や住宅の購入など、長期的な貯蓄計画を立てるには、お互いの目線を合わせることが不可欠。収入、貯蓄額、借金の有無、どんな生活をしたいか、主な生活費の内訳など、家計の大枠はお互いに把握を。オープンにすることで不安も消え、疑心暗鬼になるのも防げます」(坂本さん)。

(写真はイメージ=PIXTA)
【ルーティン14 調べる】
会社勤めなら、3年に1度は教育訓練給付金の受け取りを考える

スキルアップや転職、独立のために資格などの勉強をするなら、「教育訓練給付制度」を必ずチェック。「雇用保険に1年以上加入していれば、3年に1回使えます。一般教育訓練給付金は、受講費用の20%(上限10万円)が支給に。講座は厚生労働省のホームページで検索でき、英会話やパソコン、簿記、社労士など、あらゆる分野が受講可能です」(坂本さん)。

【ルーティン15 調べる】
手取りの給料から時給を割り出してみる

お金の使い方に迷ったとき、自分の給料を時給換算しておくとひとつの基準として使える。「手取り25万円なら、時給は約1400円。例えば1時間3000円払ってプロに掃除を頼むか、それなら自分でやるか、自分の時給と比べることで、メリットを図るモノサシになります」(坂本さん)。「時給を意識することは、キャリアアップを意識するきっかけにもなります」(山崎さん)。

25万円÷(1日8時間×22日)で計算

【ルーティン16 振り返る】
将来につながる自己投資について計画する時間をつくる

“とりあえず英語でも”など、計画性のないスキルアップは将来につながらない。現在の自分の仕事を客観的に見て、何を強化すればより収入につながるかを、具体的に考えよう。「取得に時間がかかる資格やスキルでも、いつから開始するかタイミングを考えたり、資金を用意する計画を立てたりすることで、実現が可能に。お金をより有効に使えます」(坂本さん)。

【ルーティン17 チェックする】
有給休暇をしっかり取得する

有給休暇の残日数は必ず見て、計画的に使い切ろう。「有休は休んでも給与がもらえる日。つまり年収の一部であると考えると、未消化分はタダ働きしたのと同じで、丸々損」(山崎さん)。しっかり休んで充電することも、稼ぐ力を高めるためには必要だ。

【ルーティン18 調べる】
食材は単価で比較し、「真のコスパ」を考える

食材は商品の値段より、1日当たりのコストを考える意識を持ってみよう。「例えば、1500円のバターは高いけれど、1カ月半持てば1日33円ほど。実は、毎日100~200円の菓子パンを買うよりも、ずっとコスパがいい。食材を傷ませて捨てるなら、カット野菜や食材宅配サービスがお得なことも。同じ収入でも、より満足度の高いお金の使い方を磨けます」(山崎さん)。

【ルーティン19 チェックする】
積立投資商品の評価額を3カ月~半年ごとに見る

iDeCoやつみたてNISAの評価額を見て一喜一憂する必要はないが、数カ月に1度は定点観測しよう。「評価額の変動があったときは、どうしてかな? と考えるのがポイント。新聞などを読み、理由を自分なりに調べることで、時代の変化に気づく力をつけられます」(坂本さん)。

【ルーティン20 チェックする】
先取り貯蓄など積立額に無理がないか見直す

毎月積み立てる貯蓄の適正額は、収入やライフスタイルの変化によって変わるので、定期的に見直しが必要。「減収などで手元が苦しくなったときは、無理せず積立額を減らすこと。ひとり暮らしなら、収入の1割をためられていれば十分です。逆に、残る金額が多くなってきたら、ムダに使ってしまう前に貯蓄額を上げましょう。ボーナス時は金利をアップする銀行も多いので、今よりお得な預け先がないかもチェックして」(坂本さん)。

【ルーティン21 調べる】
ATMの無料の活用法を把握する

コンビニATMを無料で使える条件を熟知しておけば、ムダな手数料を取られるのを防げ、給料日に銀行で並ぶ必要もなくなる。現金の手持ちを少なくしても安心だ。「ただし、条件はよく変更になり、預け入れでも手数料がかかる場合もあるので、要注意。月4回無料で使えれば、週1回は下ろせます。サブバンクやネットバンクの利用条件も確認を」(山崎さん)。

【ルーティン22 チェックする】
会社の福利厚生を年に1度チェックする

会社の福利厚生も、自分が活用できる“資産”の一部。旅行やレジャー、保険、ジムやベビーシッター、人間ドックやメンタルケアなどに補助が出れば、家計が助かり、貯蓄も増やせる。「最近は、福利厚生を外注して、より充実した内容に更新する会社も増えています。新しい内容が追加されても、自分が知らなければ使えないので、年に1度はチェックを」(坂本さん)。

坂本綾子さん
ファイナンシャルプランナー。記者として20年以上、雑誌を中心にお金の記事を執筆し、FPとして独立。確実にためるための家計管理のアドバイスに定評がある。著書は『節約・貯蓄・投資の前に 今さら聞けないお金の超基本』(朝日新聞出版)。
山崎俊輔さん
ファイナンシャルプランナー。日本経済新聞電子版ほか、多数のメディアに12本の連載を持つ。投資から節約、マネーアプリの活用まで、ラクで効果の高い方法を発信中。最新著書は『大人になったら知っておきたいマネーハック大全』(フォレスト出版)。

(取材・文 大上ミカ)

[日経ウーマン 2020年11月号の記事を再構成]