自宅でも手洗いなどコロナ対策は徹底しているつもりだけど(イラストはイメージ=PIXTA)

夫と暮らすのは東京のマンション。リビングで夫のリモート会議中の画面に登場してしまった事、数回。「お風呂が沸きました」のメッセージを流してしまった事一回。

でも家にいてくれる方が安心だ。週二日は会議や来客の為に出社していることを思えば。

帰宅した時の為に、玄関にゴミ箱を置きマスクは即廃棄。衣服も脱いでシャワーに直行だ。玄関、洗面所、キッチン、リビング、寝室、トイレ、浴室まで消毒用アルコールを配備して、いつでも手に塗せるようにし、食事は離れてか時間差で。窓を十五センチほど開け、換気扇も加湿器もフル回転。

もう書いているだけで疲れますわ。

たまには気晴らしに外食もしていたが、それもしばらくは自粛になってしまうかな。

本来コロナは飛沫感染だそうだから、密にならぬよう間隔を空け、食べ物を口に運ぶ時以外はマスクをして、更に会話も少なく小声ですればよいはずだ。試しにマスクを外さず、少し下側を指で浮かせて隙間から食べ物を口に入れる練習をしたら意外に簡単だった。この技、使えると思うのだが?

仕事柄、世の中の人をいろいろ観察するのが習慣になっている。マスメディアが集めて来る情報も役に立つとは思う半面、理論や批判だけでは足りない気がするからだ。なぜなら、人間は理詰めでは動けない。ああした方が良いとはわかっていても、行動を変えられないこともあるのだ。では法律を作れば良いのか?最後はそうかもしれないが、その前に人と人が理解し合う努力は必要だ。押し付けより共感によって社会が変わってほしいと願うからだ。

私も家では夫の前でマスクを忘れたり、手を洗ったかどうかわからなくなったりする。そんな時、医学的な根拠を示して批判されるより、誰かに肩をそっとたたかれて、「大丈夫。まず手を洗い直そう」と励まされたら、二度と忘れなくなるだろう。コロナ禍で私が最も強く感じたのはこの事だった。

共感性を失わない限り、人類はコロナを超えて進化できると信じている。

高木美保(たかぎ・みほ)
1962年生まれ、東京都出身。84年、映画「Wの悲劇」でデビュー後、ドラマ「華の嵐」の主役をはじめ、NHK大河ドラマ等に出演。またバラエティー番組にも挑戦し、人気を集める。98年11月、自然と共にある生活を求めて、栃木県那須高原に住まいを移し、農業にも取り組む。現在は芸能活動に加え、講演や執筆業など幅広い活動を展開。著書多数。
「健康」「お金」「働く」をキーワードに、人生100年時代を生きるヒントとなる情報を提供する「ウェルエイジング」を始めました。
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