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初めての30代転職では、迷いが多くなりがち(写真はイメージ) =PIXTA

初めての30代転職では、迷いが多くなりがち(写真はイメージ) =PIXTA

2021年の経済環境は、新型コロナウイルスが収まる気配が見えないために今も不透明なままです。会社の経営状況が悪化したことや先行きの見えなさから、いったんは様子見で保留していた人が転職活動を再開するケースが増えています。今回は、もしかすると数年以内に転職活動をする可能性がある30代の人のために、「転ばぬ先の杖(つえ)」となるような、転職活動を始める前に備えておいたほうがいいことをまとめてみたいと思います。

転職は、長い仕事人生をより有意義に過ごすための、手段の一つにすぎません。しかし、もし間違えたアクションをすれば、自分のキャリアや充実感を大きく傷つけることにもなりかねません。

本当に転職をすべきなのか、しないという選択はないのか? もし転職をするとしたら、それはどんな目的で何を得るためなのか? 自分が考えている転職とは、会社を変えることなのか、業界を変えることなのか、仕事の内容を変えることなのか? 自分の人生を生き生きとしたものにするために、何が重要で、何が重要でないのか?

転職はあくまでも手段にすぎないという大前提

転職はやり直しがきかない選択なので、ぜひ上記のような軸を、ノートに書き出して整理をして、言葉としてまとめておくことをお勧めします。転職に関わる希望条件は項目が非常に多岐にわたり、また言い出せばきりがないくらい複雑なものなので、頭の中だけで考えるとどうしても整理しきれないことが多いからです。

この大前提を踏まえて、転職に備えるための視点を共有していきたいと思います。

「いま転職すると不利」は本当か?

転職を検討していながら、転職するかしないかの決断をしきれずに時間が経過していってしまう人の中には、「いま転職すると不利なんじゃないか? もっといいタイミングがあるのではないか」と考えこんでしまう人が一定の割合で存在します。

確かに求人市場は、景気動向やコロナ禍や天災などの影響を受けやすく、特に求人件数が増減しやすい側面があります。同じ希望職種で求人を検索してみても、時期によって選択肢が多い時期と少ない時期はあります。

しかし、一方で、特に35歳を境に、年齢が上がれば上がるほど、募集対象から外れていくリスクもあるので、外部環境の状況を見ながらタイミングを見計らうことはあまりお勧めしません。仮に半年後に求人が増えるとしても、その半年分は確実に自分も年齢が上がることになります。

また、採用はどこまでいっても最後の最後は「1人と1社のご縁」なので、一つ一つが絶対的な基準で意思決定されていくものです。マクロ環境に振り回される意味は実際にはほとんどありません。

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