アウディS8 VIP感くすぐる、環境への優しさと快適さ

2021/1/17
アウディの旗艦セダンA8をベースにした高性能モデルで、4世代目となる新型S8に試乗した(写真:花村英典、以下同)
アウディの旗艦セダンA8をベースにした高性能モデルで、4世代目となる新型S8に試乗した(写真:花村英典、以下同)
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アウディの「技術による先進」というスローガンを体現するスーパーセダン「S8」に試乗。最高出力571PSのマイルドハイブリッドと「クワトロ」と呼ばれるAWD、そしてサーチした路面情報を基に自動制御する最先端のアクティブサスが織りなす、その走りとは?

VIPの皆さまにおすすめ

本来ならまともに取り合うような話ではないのだけれど、なんだか「センチュリー」がかわいそうなので少々お付き合いいただきたい。どこかの偉い人のせいで話題に上り、無駄遣いの象徴のように取りざたされるのは、まったくとばっちりもいいところだろう。

確かに庶民感覚からすれば2000万円はとんでもない金額だが、トヨタの、いや関東自動車工業(現トヨタ自動車東日本)の匠(たくみ)たちが精魂込めた日本を代表するフォーマルサルーンとしては決して不合理な値段ではない。道理に合わないのは、今どき山道が多いとか、馬力があって故障しないとか、愚にもつかない強弁をする県知事さんのほうだ。こういうのを烏滸(おこ)の沙汰という。そもそも公用車なのだから予算があって当たり前。どうしてもセンチュリーに乗りたいならば、自分で買って乗ればいいだけの話である。

ところで、本当に高級車が必要なVIPにはおすすめのクルマがある。馬力があって快適で環境性能にも優れた公用車の車種選択に悩んでいるならば、ぜひこのアウディS8をご検討いただきたいと思う。特に腰痛に苦しんでいるとか、年のせいで身をかがめることがつらい、などという問題を抱えている知事さんや議長さんなどにはうってつけではないだろうか。

何しろ、ドアを開けるとその瞬間、スイッとボディーが持ち上がる。この新型S8にはベース車たる「A8」にも設定されている「プレディクティブアクティブサスペンション」が標準装備されているのだ。「レンジローバー」などには乗降性を高めるために車高を低くする機能が付いているが、S8は逆に車高を40mmほど持ち上げる。しかも上がる時はシュワッと瞬時に、下がる時はスーッとゆっくりである。もちろん、急峻(きゅうしゅん)な山間部など歯牙にもかけない高性能とクワトロシステム、さらにレベル3自動運転さえ視野に入れた最新鋭の安全装備が備わっているから、現場へ急行するには最適だと思うのである。

フルモデルチェンジされた「アウディS8」は、2020年8月25日に日本導入を開始。価格は2010万円で、ハンドルの位置は左右から選べる

技術による先進の見本

4世代目となる新型S8は、前述の通りアウディの旗艦セダンA8をベースにした高性能モデルで、正真正銘のフラッグシップというべき高性能ラグジュアリーサルーンである。アウディといえば端正で洗練されたカッコ良さだけが注目されがちで、あまりにカッコ良すぎるせいで「自分には無理」と引いてしまう人も多いのではないだろうか。

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