DJIの超小型ドローン ブレない4K、難点は18分飛行今回の目利き 吉村永氏

今回紹介するのは超小型のドローン。ドローンの世界では圧倒的なシェアを誇る中国DJI社の製品だ。4つのプロペラを持つ、誰もがドローンと聞くと思い浮かべるスタイルのモデルだが、プロペラの支柱4本が全て折り畳めるようになっており、収納時は手のひらにすっぽりと収まるサイズ。さらにバッテリーまでを含めた全重量が199グラム。重量には意味があり、200グラム未満では日本の航空法が適用されないサイズだ。

DJIの超小型ドローン。全重量199グラムで手のひらサイズ

これだけ小さいと、性能的にはトイドローンと呼ばれるおもちゃに分類されそうなものだが実際に飛ばしてみてその性能には驚かされた。トイドローンの多くは風などに合わせ、操縦者がコントローラーを操作する必要があるのだが、本機は全地球測位システム(GPS)信号やビジョンセンサーを駆使しての自律性能が驚くほど高い。一度飛ばせばコントローラーから手を離したままでもずっと同じ位置に停止して浮かんでいられ、風が吹いても手で押しても一定の位置に一定の向きで止まっていられる。また、基本的に目視できる距離で飛ばすことが求められるが機体の限界性能的には6キロメートルの遠方まで飛ばせ、手元で映像を確認できる映像通信能力を持っている。

もちろん、カメラ部も4Kの映像撮影が可能で、機体を高速で動かしても風が吹いても全くと言っていいほど映像にブレや不安定さを生じない。

吉村永氏

旅番組で見るような地上の人物を中心に映したまま後方に上昇していくショットや、走る人物を映像の中心に捉えながらその周りをぐるぐる回るような飛行撮影も自動で撮影できる。

これだけの小ささなので強風のときは大型モデルよりも風にあおられやすいし、小型バッテリーの宿命で1回の飛行時間が18分と短いのは難点。

航空法に触れないといってもその他の条例や法律に抵触するおそれがあるので基本的には私有地上空か人や建物のない大自然の中で飛ばすことになる。価格は5万9400円。

(テクニカルライター)

[日経産業新聞2020年12月10日付]

MONO TRENDY連載記事一覧