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今年の一皿は「テイクアウトグルメ」 ぐるなびが選ぶ

2020年「今年の一皿」は「テイクアウトグルメ」(写真提供:ぐるなび総研)
2020年「今年の一皿」は「テイクアウトグルメ」(写真提供:ぐるなび総研)

ぐるなび総研は12月8日、その年の世相を反映、象徴する食「今年の一皿」を発表、2020年は「テイクアウトグルメ」が選ばれた。新型コロナウイルス感染症拡大に打ち勝つ新たな販売手法として評価された。

選定理由は次の3点。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、新たな収益源としてテークアウトを開始する飲食店が急増。多種多様なメニューが増え、販売方法の選択肢が広がり、テークアウト市場が大きく進化した点。生活様式が変化し在宅時間が増える中で、自宅で手軽に飲食店の味を楽しめるテークアウト需要が高まり、外食の楽しさや飲食店の存在価値を再認識し、テークアウトを通して消費者が飲食店を支援する動きも見られた点。そして、今後も外食を楽しむ方法としてテークアウト利用が継続し、新しい日本の食文化として定着する兆しも見られる点である。

飲食店でのテークアウトは以前からもあるが、熱々のラーメンや品数の多い高級料理、アルコール飲料などは、容器包材を工夫することなどで最近実現したものだ。

発表会では、タレントの彦摩呂(ひこまろ)さんが全国の飲食店を代表して受賞の記念品を受け取った。自身もテークアウトを頻繁に利用しており、以前はありえなかった会席料理店のコース料理を詰めた豪華なお弁当を利用した経験を話し、「お弁当箱という名の3LDK」と例えて笑いを誘った。

さらに「30年間ほどグルメリポートをして、47都道府県の2万店舗近い飲食店を訪ねて思うのは『飲食店は日本の経済の母』ということ。どんなに苦境に立っていてもお客さんに喜んでもらおう、笑顔になってもらおうと、お母さんのような心で料理を作ってくれる。その料理のテークアウトは、飲食店と家をつなぐ食の架け橋だ」と語った。

ぐるなび総研の滝久雄社長から全国の飲食店を代表して「今年の一皿」の記念品を受け取った彦摩呂さん(写真提供:ぐるなび総研)

「今年の一皿」は2014年にスタートして今年で7回目となる。選定方法は、飲食店検索サイト「ぐるなび」の掲載店が発信する一次情報にぐるなび会員とユーザーの閲覧・行動履歴などを併せて分析したビッグデータから40ワードを抽出。それをぐるなび会員へのアンケートで30ワードに絞り込み、さらにメディア関係者による審査結果を加味し、最終的に4つのノミネートワードを選出する。

今回、「テイクアウトグルメ」とともに挙がったノミネートワードは「シャインマスカット」「代替肉」「ノンアルコールドリンク」だった。それぞれの選定理由は次の通り。「シャインマスカット」は、パフェやサンドイッチなど趣向を凝らしたメニューが増え、外出自粛の中で手軽にぜいたく感を味わえる高級食材として消費者の需要が増えたこと。「代替肉」は世界的な食料問題への備えと環境保全や持続可能な取り組みの意識が高まったこと。「ノンアルコールドリンク」は、在宅時間の増加によって健康意識が高まったことと、ビール風味だけでなく本格的なカクテルなどノンアルのジャンルが広がったことだ。

発表会の最後に彦摩呂さんはこうたたえた。「飲食店がアイデアをこらして作ってくれた味を自宅に持ち帰って楽しめる。今のような苦しいときにこそ味わえる幸せ感が『テイクアウトグルメ』にはある。全国の飲食店のみなさま、受賞おめでとうございます」

(フリーライター 芦部洋子)

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