きっかけに準備できているか

たとえば皆さんは、2019年の自分と2020年の自分。どちらが成長したと思えるでしょうか。

弊社が実施したこのアンケートに対する答えは、少し考えさせるものでした。有効回答数132人の少ないアンケートですが、回答の結果は実はおよそ半々でした。

19年の方が成長できていた、という回答者が54人。

20年の方が成長できた、という回答者が52人。それ以外は両者に差はない、というものでした。

しかし回答者の属性を見ると、違いが顕著に表れていたのです。

19年の方が成長できていたという前者の回答者に多かった属性は「20代」「就職/転職から3年以内」「一般社員層」でした。

一方で20年の方が成長できたという回答者には「40代」「社歴10年以上」「管理職/専門職」という属性が多かったのです。

より詳細な意見を、アンケートに回答いただいた方に直接聞いてみました。

19年の方が成長できていた、という20代の営業職の方からはこんな意見を聞きました。

「19年の方が世の中が盛り上がっていましたよね。だからこのチャンスをつかもうと1月に転職したんです。けれどもすぐにコロナでリモート勤務になってしまいました。新しい職場なんで、何をどうして良いかもよくわかりません。頑張って仕事を覚えようとしてもなかなかわからなくて。むしろそんな状況で普通に給与をもらっていることが心苦しくなってしまいました。だから成長なんてとても胸を張れません」

一方で、20年の方が成長できたという40代の会計士からこんな意見を聞きました。

「リモートワークになってみれば、これまでの会議とかクライアント先への移動時間とかが全く無駄だってことがわかって驚きましたよね。その時間の分だけ資料の読み込みもできるし、海外先進動向を探す時間もできましたから、そりゃ成長しましたよ。セミナーなんかもオンラインだと簡単に聞けるし。インプットもアウトプットも、各段に成長した1年でしたね」

これらの違いについて一概には判断はできません。

しかしきっかけがあったとき、既に備えができていたかどうかで変わる、ということは関係がありそうです。

忘年会のようなイベントをきっかけにするのもしないのも、自分自身の備え方が関係するのかもしれません。

平康慶浩
 セレクションアンドバリエーション代表取締役、人事コンサルタント。グロービス経営大学院准教授。人事コンサルタント協会理事。1969年大阪生まれ。早稲田大学大学院ファイナンス研究科MBA取得。アクセンチュア、日本総合研究所をへて、2012年から現職。大企業から中小企業まで180社以上の人事評価制度改革に携わる。

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