自力で気持ちを新たにできる人は少ない

オンライン忘年会を応援するサービスを提供する企業、ノンピが実施したアンケートによれば、忘年会を開催するとした企業のうち、90%以上がオンラインでの開催とするそうです。

忘年会を「年に一度の大事なコミュニケーション機会」ととらえるなら、節目の観点からもつながりの観点からも開催が望ましいのかもしれません。

ただ、オンライン開催となると、盛り上がりづらい、多対多のコミュニケーションがとれない、飲食費用が自腹、という問題なども生じます。

ちなみに弊社セレクションアンドバリエーションで行ったメルマガアンケートでは、オンライン忘年会の場合、参加の有無はほぼ半々になりました。参加する側の意見としては「年に一度のコミュニケーションの場であるから」「懇親は必要だから。ただし、家族から見えない場所でやりたい……」といった回答をいただきました。一方参加しない側の意見としては「わざわざ家で忘年会を行う理由がない」「面白くない」「オンライン会議の通信品質が悪く通常の会議でも意思疎通が難しい場面があるので、盛り上がる気がしない」といったものをいただいています。

それらを解消するサービスもあるようですが、今後も忘年会のような会社イベントを開催すべきでしょうか?

多くの会社で人と組織のあり方を変革してきた人事コンサルタントの立場でわかることは、人が成長するためには、きっかけが必要だということです。

そして、きっかけを自分で作ることができる人は、とても希少な存在です。

それをさらに言い換えれば、適切なきっかけさえ得ることができれば、人は成長しやすくもなるのです。

皆さん自身を振り返ってみてください。自分が大きく成長したきっかけはなんだったでしょうか? それはたとえば親しい人の後押しであったり、友人の成功への発奮であったり、大きな失敗だったりしなかったでしょうか。何の変哲もない日々を過ごしながら、ある日「よし、成長のために努力しよう」と思える人とはとても少ないのです。

なんらかのイベントがあり、それをきっかけにして新しい行動を始める。人はそういう生き物として成立しています。それはコロナショックが起こった2020年度についても言えます。

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