仕事楽しむならオタクに学べ 自分の内側の報酬を意識(8)外発的動機づけ・内発的動機づけ

写真はイメージ =PIXTA
写真はイメージ =PIXTA

「心の法則を読み解く心理学は、ビジネスのあらゆる局面にかかわってくる」。心理学者であり、MP人間科学研究所代表を務める榎本博明氏はこう話します。心理学の知見をビジネスの様々な局面で生かせるようにQ&A形式でまとめた最新刊『ビジネス心理学大全』(日本経済新聞出版)から、「chapter1 モチベーションの心理学」の章を紹介、「どうしたらやる気が高まるのか」を考えていきます。

Question
とくに仕事にやりがいを求めるタイプではないので、お金のためと割り切って働いてきたのですが、何か物足りない感じがあって、どうも最近モチベーションが下がってしまっています。モチベーションを上げるために、どんな工夫をすればいいでしょうか?

労力を提供する対価として金銭報酬を得るというのは労働の基本ですから、お金のためと割り切って働くことが悪いとは言えません。ただし、それだけでは物足りないといった思いを口にする人も少なくありません。

それというのも、どんな職場にも、いかにも楽しそうに仕事をしている人がいるからです。

「そんな姿を見ていると、仕事は金のため、その金を趣味・遊びや人づきあいに使って楽しむ、というように割り切っている自分が、何だか淋しい人間のように思えてきて……ちょっと考え込んでしまいました」

そのように揺れる胸のうちを語る人もいます。

金銭報酬を得るための手段として働いている人からしたら、仕事そのものを楽しんでいる人は、理解しがたい不思議な存在だったり、羨ましい存在だったりするはずです。

このようなことについて考えるには、モチベーションを外発的動機づけと内発的動機づけに分けてとらえる視点が役に立ちます。

次のページ
報酬のためではない行動