共感の輪を結ぶことが、縁を引き寄せる

4)「共通の話題」を見つけるのがうまい

応募企業とあなたには、何らかの交点があります(そうでなければ面接に進むことはありませんよね)。たとえば、募集しているポジションとあなた自身の経験、専門性、知見、人脈などです。だから、まずは応募職務についての共通項から話を展開し、自分の得意技へと自然に話が流れれば、あなたのものです。

その際、何か具体的な接点はないか、面接の冒頭や前半で話をしながら探ってみることをお勧めします。過去に所属した部署で取引先だった人が応募先企業に転職していた。面接官の人脈と自身の人脈に共通の知人がいたなど、こうした具体的なつながりが見つかると、それだけでお互いの心理的距離はぐんと縮まります。

付随した話題としては、面接相手との間で、趣味やバックグラウンド、出身地・出身校などでの共通項が見つかればしめたもの。それだけで場が打ち解けますし、「知り合いモード」でその後の面接を進めることができます。デキるリーダーはこういう情報を見つけ出すのも共通してうまいですよね。

5)「私が」ではなく「私たちが」

そもそもミドルやリーダークラスの皆さんを採用するにあたり、面接で自分にとってのメリットしか話せない人は、採用側からすれば考慮の外の扱いです。そのような人は我が社には不要と判断されるでしょう。

「これをやらせてくれなかったので、前職を辞めました」「部長を希望します」「年収~万円以上を希望します」。自分の要求を持ってはいけないということではありません。転職で得られる役割や諸条件は非常に重要なことです。ただし、これらの「自分の要求しか頭にない」人が採用されることは難しいでしょう。

「私が」これを欲しいではなく、「私たちが」これを成し遂げたいという態度が求められています。「この部門でこのような経験も生かして、これこれの貢献をしていきたいです」「こうした事業チャンスがあると思っているので、この役割でそれを具体化、成し遂げてみたいのです」といった言い方になるでしょう。

何回かの面接で、まだ採用が決まったわけではないのに、自分の中で移籍後のイメージがありありとわいていて、「当社はこうすべきですよね」「我々なら、絶対にこうできるはずです、やりましょう!」というような「勝手に入社モード」で話す候補者も私は多く見てきました。こうした人たちの多くは転職に成功し、入社後に活躍しています。

あなたが同じ方向を向いて業務にまい進してくれる人か、貢献マインドがある人かを、特に経営者は厳しく見ています。

5つのコミュニケーションスタイルを満たすミドルやリーダーは、このコロナ禍の中でも一貫して引く手あまたです。ぜひこの環境下での面接で「乞われるリーダー人材」になってほしいと思います。

※「次世代リーダーの転職学」は金曜掲載です。この連載は3人が交代で執筆します。

井上和幸
経営者JP社長兼CEO。早大卒、リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、リクルート・エックス(現リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に経営者JPを設立。「社長になる人の条件」(日本実業出版社)、「ずるいマネジメント」(SBクリエイティブ)など著書多数。

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