冬のおうち時間で膨らむ暖房費 節約のポイントは?

2020/12/10
写真はイメージ=PIXTA
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北から南へと長い日本は地域によって気温の差が大きい国ですが、全国を平均すると冷房を使う期間よりも暖房を使う期間のほうが圧倒的に長くなっています。そのため、冬には家庭の光熱費が他の月よりも圧倒的に高くなります。しかも今年はコロナ禍ということもあり、例年の冬よりも在宅時間が長くなる人が多いのではないでしょうか。

今年からリモートワークとなった人にとっては初めての在宅勤務の冬。仕事をしていると「暖房費の節約」なんてことは意識の外になってしまい、気がついたら暖房費が跳ね上がってしまっていたということにもなりかねません。

今回は在宅時間が長くなるこの冬の光熱費の節約について考えてみたいと思います。

暖房器具の前に、まずは服装をチェック

仮に冷房器具、暖房器具に頼らなかったとしたら、暑さというのはなかなかしのぎづらいのですが、寒さは比較的しのげます。服をたくさん着ればいいのですから。極端なことを言えば、「北極でも耐えられる」という宣伝文句の服を着ておけば室内の寒さは難なくしのげるでしょう。しかしこれは極論。家の中で生活をしやすい服装であることも快適さの要因です。

まずはエアコンの設定温度がどうこうという前に、自分の服装をチェックしてみましょう。意外と薄着なのではありませんか。おすすめはダウン素材のベストです。袖の部分がないので動きが制限されることがありません。

デスクでパソコンに向かいっぱなしであれば多少モコモコの袖でもよいですが、家事をしたり、頻繁に手を洗ったりと他の用事も考えると、袖周りはスッキリさせるほうが動きが制限されずに済みます。薄手のダウンベストならインナーとしても着ることができますし、寝るときに着ていても邪魔になりません。

またデスクに向かっているときなどは、ひざ掛けも大きな効果を発揮してくれます。ひざかけ1枚で体感温度が2.5度アップする(出典:省エネルギーセンター「家庭の省エネ大事典」)のですから、かけておくに越したことはないでしょう。

足先は厚手の靴下をはいたり、フットウオーマーの中に足先を入れたりするのもおすすめです。100円ショップのダイソーでは300円(税別)の商品ですがカイロを入れられるフットウオーマーもあり、筆者自身も愛用しています。

外からの冷気を防ぐ

冬に窓ガラスに手を近づけると外の冷気でひんやりしているのをご存じのかたも多いかと思います。せっかく部屋で暖房をつけても、外の冷気が室内に伝わってしまったり、暖気が逃げてしまったりしてはもったいない。余分に暖房費用をかけてしまうことにもなりかねません。防ぐべき冷気は主に3つあります。

・窓の冷気をカット

断熱カーテンがあれば理想的ですが、ない場合でも外からの冷気を最小限にすることは可能です。まず、カーテンの長さは床につくように調整しましょう。床とカーテンの間に隙間があると外からの冷気が入り、中の暖気が逃げてしまいます。また100円ショップで売っている銀色の断熱シートもおすすめです。カーテンほどの大きさはありませんが、S字フック(別売り)で複数枚をつなげられるようになっているので、自分の家の窓の大きさにあわせてサイズを調整することが可能です。カーテンレールにかけておくことで外からの冷気を伝わりづらくしてくれます。

・ドアのすきま風をカット

ドアの周りのすきまから廊下などの冷気が入ってきてしまう場合もあります。今年はコロナ禍ということもあり、換気も必要ですが、すきま風があまりに入ってくるような場合はホームセンターや100円ショップで売っているすきまテープを貼るのも効果的です。

・床からの冷気をカット

1階の部屋はとくに床からの冷気が伝わりやすい場所です。カーペットやこたつの敷布団の下に、段ボールや断熱シートを敷くのもおすすめです。「段ボール……」と思われるかたもいるかもしれませんが、カーペットや敷布団の下であれば見た目はわからないので問題ありません。

お風呂の沸かし直しも要注意

お風呂も冬の光熱費がかさみがちです。家族の人数が多い場合はとくに要注意。お風呂に入る間隔があくと、冷めて沸かし直すことになりかねません。やはり理想は続けて入ること。200リットルのお湯を2時間放置して4.5度温度が下がってしまったものを1日1回追い炊きするのと、しないのとでは年間で約5270円の差が出るといわれています(出典:省エネルギーセンター「家庭の省エネ大事典」)

どうしても温度を上げたい場合は、追い炊きをするよりも蛇口から熱いお湯を足すほうがガス給湯器の稼働時間が短くなり節約できます。

いよいよ寒さも本格的になってきました。いつもと違う冬。ほんの少し意識を変えてみて光熱費が跳ね上がらないように気を付けてみませんか。

矢野 きくの(やの・きくの)
家事アドバイザー・節約アドバイザー。明治大学卒。女性専門のキャリアコンサルタントを経て現職に。家事の効率化、家庭の省エネなどを専門にテレビ、雑誌、講演などで活動。著書:「シンプルライフの節約リスト」(講談社)他 オフィシャルサイト https://yanokikuno.jp