
今夏ソニーが発売した「REON POCKET(レオンポケット)」は、首元の肌に直接当てて、ひんやりとした冷感が得られるポケットサイズの「着るクーラー」として話題を集めた。実はこのレオンポケット、冬場は“繰り返し利用可能なポケットカイロ”としても使える。風変わりなウエアラブルデバイスを、寒い冬にも使い倒す方法を紹介しよう。
瞬時に温かくなり、繰り返し使える
「REON」という名前は快適な「冷温(れいおん)感」が得られるところに由来する。一見するとワイヤレスマウスのようにも見える本体には、電圧をかけることによって発熱・吸熱(冷却)する「ペルチェ素子」という小型電子部品が組み込まれており、背面のシリコンパッド部分が冷たくなったり、熱を持ったりすることで冷温感を生む。
レオンポケットは専用のインナーウエアを着て、首元にパッド部分を密着させて使う。最も効率よく冷温感が得られるという理由のほかに、身に着けやすく手足の動作を阻害しないことから首元に装着するスタイルになったそうだ。


冷温感はAndroid/iOS対応の専用アプリを使ってレベルを4段階から切り替える。スマホとBluetoothでつながるレオンポケットは、アプリから操作すると素早く動作状態が切り替わる。レスポンスはとても小気味いい。使い捨てタイプの携帯カイロに比べて、瞬時に温かくなるのがレオンポケットの優れている点だ。1度の満充電から連続して使える温熱動作時間の目安は約2時間。身体がある程度温まってきたら、こまめに電源をオフにすればもっと長い時間使える。

スマホアプリを毎度立ち上げなくても、本体の電源ボタンを約2秒間押すだけで起動する「クイック起動」も併せて活用したい。アプリからクイック起動後に起動するモードをCOOLかWARMのどちらか選び、温度レベルもプリセットしておくといいだろう。
クイック起動後の動作を「AUTO MODE」にすれば、レオンポケットが内蔵する加速度センサーにより、ユーザーの行動を検出して、動いているときや立ち止まっているときなどに合わせて、心地よく感じられる温度に自動設定してくれる。ただ、筆者の体感ではレオンポケットのWARMモードの場合、特に寒い日は「3」以上から効果を実感できるほどぬくもりは穏やかだ。そのため、普段はマニュアルモードでレベルを3に固定して使ってもいいだろう。

