昼スナックママが伝授 40代からの「ご機嫌な働き方」『昼スナックママが教える 45歳からの「やりたくないこと」をやめる勇気』より

紫乃ママの「昼スナックひきだし」には、有給を取って足を運ぶ客も多数いる
紫乃ママの「昼スナックひきだし」には、有給を取って足を運ぶ客も多数いる

昼間にオープンするスナック、通称「昼スナ」。2017年、都内に「昼スナックひきだし」をオープンした木下紫乃さん(通称・紫乃ママ)は実は、キャリア支援のプロでもあります。初の著書『昼スナックママが教える 45歳からの「やりたくないこと」をやめる勇気』(日経BP)から、40歳以降のキャリアの悩みにズバリ答える様子を少しのぞいてみましょう。

モヤモヤを抱える40代、50代に共通する傾向は?

「駆け込みスナック」の異名を取る紫乃ママのお店に集うのは、モヤモヤを抱えた40代、50代。男女を問わず様々な人が訪れます。

「スナックママとして3年半、実にさまざまな人にお会いして、その世代の考え方には傾向があると気づきました。一つは、自分には何もないと思い込んでいること、もう一つは、自分で長年かけて作ってきた窮屈な枠に自らハマッてしまっていること」(紫乃ママ)。紫乃ママは、例えばこんな風に迷える来店客の背中をそっと押します。

来店客(子会社に出向を言い渡された52歳)「何がしたいか分からなくて、前にも後ろにも進めない状態です」

紫乃ママ「やりたいことがなかったら、取りあえずやりたくないことをやめてみるっていうのもありじゃない? 私なんか朝早く起きて満員電車に乗って同じ場所に毎日通うのが本当にイヤだったから、自分で会社作ったんだよ」

来店客「その言葉がすごく刺さって。家に帰って、しばらく考えて……あ、私は今、すごくイヤなことを我慢している状態にいるんだって気が付きました。『一番やりたくないこと』は、このまま会社にいることだった。紫乃ママの一言で、ここまで30年近く我慢してきたんだから、今これだけ嫌なら辞めてもいいかなって思えました。明確にやりたいことがないまま、この会社にいる人生がとてもつまらないことに思えてきて」

……このやり取りがタイトルの「やりたくないことをやめる勇気」につながります。とはいえ、紫乃ママは、みんなに会社を辞めることをお薦めするわけではありません。例えば、こんな風にカウンターの中から声をかけます。

・10年ぶりに役職ナシを言い渡された46歳へ……縦ではなく横に広がる成長がある
・会社に報われない片思いをする48歳へ……会社を「腐れ縁の男」化しないで
・アピール下手で真面目に頑張る45歳へ……強力に「恩を売る力」を磨こうよ
・「肩書迷子」なフリーランス44歳へ……自分の仕事に「タグ」を付けましょうよ
・自分の存在価値が見いだせない一般職47歳へ……どこに出しても恥ずかしい人生を送ろう
・優秀な年下の出現に焦る45歳へ……年齢フィルターはそろそろ外そう
・突然のリストラ! 中年転職バージンな55歳へ……「市場価値」に踊らされないで

そして、「会社を辞めた選択を正解にできるのは自分だけ」「肩書がなくても誰かの役に立てる」「本気で変えるパッションがないなら、会社への不満は捨てて」「市場価値より大事なのは自分の物差し」とアドバイスも。

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