フィット感高め履き心地軽く アディダス新作シューズ
特集 人気3メーカーの最新ランニングシューズ(中)
新型コロナウイルス禍によるテレワークや外出自粛などにより、運動不足解消の必要性を感じている人も多いだろう。ウオーキングやランニングに適した最新シューズを、ナイキ、アディダス、ニューバランスから紹介する。今回はアディダスの注目モデル3商品だ。
アディダスの軽量ランニングシューズ「アディゼロ」
今回、アディダスのおすすめランニングシューズとして取り上げるのは、「日本人を速くするために」開発され、2008年に登場した「アディゼロ」シリーズの3足だ。プロのマラソン選手も使用するアディダスの最高峰モデルとして知られ、アディゼロ着用の選手たちは数々の受賞歴や結果を誇る。
アディゼロの開発には、世界的に知られる日本のシューズクリエイターの大森敏明氏が携わった。最高のフィット感をランナーに提供することを目的に、約4年の歳月をかけて完成させたという。
快適さを損なうことなく最速のシューズを作るには、軽い履き心地が絶対条件。「素材とテキスタイルの選択から、ソールの重量とクッション性まで、すべての要素を慎重に検討した」と、アディダス ジャパンの福田新氏は話す。その結果、0.01ミリメートル単位までこだわって削り出したラスト(靴型)の「microfit(マイクロフィット)」にたどり着いたという。
抜群のフィット感を持つmicrofitラストを搭載し、すべてを軽量に仕上げたアディゼロは、「1秒でも速く走りたいシリアスランナーに向けた商品」(福田氏)。足とシューズが一体化しているような感覚を味わえ、ストレスなく脚を前に出せる。疲労がたまるランニング後半にも、このフィット感と軽さが効いてくるだろう。
カーボンプレート搭載モデル
ソールにカーボンプレートを搭載したハイスピードレーシングモデル「adizero Pro」。反発力の高い「CARBITEXカーボンプレート」により、着地時の安定感が増すとともに、蹴り出し時は少ない力で大きな推進力が生まれるという。
さらに、高いクッション性と反発性を両立したアディダス独自のミッドソール・テクノロジー「BOOST(ブースト)フォーム」と「 LIGHTSTRIKE(ライトストライク)」を搭載する。着地の衝撃を和らげると同時に、足首の自然な屈曲と適切なポジションが得られるようにデザインされている。
アッパー(靴の甲の部分)はアディダス史上最軽量の一枚はぎのメッシュアッパーを採用。その内側にフィットシステムを搭載しており、足への負担を軽減して、しっかりと固定する。フィット感に優れるだけでなく、235グラム(片足27センチメートル)と軽いため、足と一体化したような履き心地で快適なランニングを楽しめる。
「20年の登場以来、シリアスランナーより支持を得ており、売り上げは好調に推移している」(福田氏)
靴の存在を忘れるほど軽い
「adizero Takumi Sen 7」は、駅伝やマラソンに参加するシリアスランナーから絶大な支持を得ているレーシングフラットシューズ「adizero Takumi Sen」の最新モデル。最大の特徴は、わずか170グラム(片足27センチメートル)という軽さだ。
アッパーは、内側のサポート力を高めた羽のように軽いメッシュ製。シュータン(ベロ)が一体構造になっており、足の甲とかかとに吸いつくようにフィットする。日本人向けラストをベースに作られているため履き心地も快適だ。
ミッドソールには「BOOSTフォーム」と「LIGHTSTRIKE」を採用。反発力のあるクッションが速いピッチを導く、軽量ハイスピードレーシングモデルとなっている。
ハイスピードトレーニングに最適
ペースアップを目指すランナーのために作られた「adizero Boston 9」。レースはもちろん、日々のハイスピードトレーニングに最適な一足となっている。
ストレッチメッシュアッパーが、足を包み込むようにぴったりフィットし、ハイスピードでも安定感のある履き心地を実現する。
ヒールには反発力のあるクッションを、前足部には非常に軽量なクッションを配置することで、素早い蹴り出しを可能にしている。
ミッドソールには、抜群のクッション性と反発力を兼ね備えた「BOOSTフォーム」と「 LIGHTSTRIKE」を使用。239グラム(片足27センチメートル)という軽さも見逃せない。
(ライター 津田昌宏、写真 野町修平=APT、スタイリング 宇田川雄一)
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。