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新生MacBookに「アップルの心臓」 話題の速さ実感

戸田覚の最新デジタル機器レビュー

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NIKKEI STYLE

Apple(アップル)が2020年11月に発売した新しい「Mac」にガジェット(道具)好きが大騒ぎしている。今回はその理由――すなわち、何がすごいのかを紹介していこう。筆者はデジタル製品のレビューを30年以上続けているが、その中でも3本の指に入るほどの画期的な製品だ。

登場したのは、ノートパソコンの「MacBook Air」「MacBook Pro(13インチ)」とコンパクトなデスクトップパソコン「Mac mini」の3製品。いずれもエントリークラスの製品で、MacBook Airなら公式オンラインストアで税別10万4800円から購入できる。

3製品とも外観は前モデルとほとんど変わっていない。基本的には共通と考えてよく、違いを探すのは難しいほど。つまり、外見は変わっていない新モデルが大騒ぎになっているわけだ。

心臓部が大きく進化

Macは、多くのWindowsパソコンと同じように、インテル製のCPU(中央演算処理装置)を採用してきた。「Core i7」などでおなじみの心臓部だ。ところが、今回の新製品はアップルが自社で開発した「M1」チップを搭載している。ちなみに、チップと記載するのは、CPUと他のシステムを一体化しているからだが、どちらも同じようなモノと考えていただいても構わないだろう。

このチップは、そもそもiPadやiPhone向けに自社で開発してきたものをカスタマイズしている。つまり、パソコンにスマートフォンやタブレットの心臓部を持ち込んだと思えばわかりやすい。ここで多くの方が疑問に思うだろう。高価で立派なパソコンに安価なスマホのチップを持ち込んだら遅くなるのではないか――と。

だが、スマホはパソコンの何倍も売れている。だから、ふんだんにコストをかけてチップを開発しても、元が取れる。しかも、スマホは本体が小さいためバッテリー容量も少なく、チップの省電力性能をとことん追求する必要があった。つまりアップルのスマホ向けチップは非常に高性能かつ省電力になっていたのだ。

アップルのスマホ向けチップは、パソコン向けのインテル製CPUとベースが違うArm(アーム)アーキテクチャーを採用している。だから、パソコンの世界とは別物だと思われてきた。それをあえて採用してきたわけだ。

驚異の性能にざわめく

その結果がすさまじい。アップルによれば、CPUの速度は従来の最大3.5倍だという。これまでは新しいCPUが登場しても、性能は「数割アップ」あたりが定番だったのが、いきなり「3.5倍」である。

「本当かな」と眉につばをつけていたテクノロジー好きの人は、デジタル製品の速度を測るベンチマークテストを実施して驚愕(きょうがく)する。本当に数倍高速なのだ。

動画の書き出しなどのヘビーな作業での差は顕著だ。しかも10万円そこそこのエントリーモデルで、20万円を超えるモバイルノートを凌駕するのだから恐れ入る。バッテリーが驚くほど長持ちするのも、iPadゆずりだ。

実は、M1チップに完全対応していないアプリは、「Rosetta 2」というプログラムを介して互換性を保ちつつ動かしている。普通はそうするとかなり遅くなるのだが、それでも従来の上位クラスのパソコンを上回る速度なのだ。

iPhoneやiPad向けのアプリも動く

Macはアプリが少ないという声がいまだに上がる。確かに、Windowsでしか動かないアプリも多い。ところが、M1チップ搭載のMacBookは、iPadやiPhone向けのアプリが動作するのだ。これによって、アプリのタイトル数は圧倒的に増え、今後もどんどん増加するだろう。Windows向けのアプリがいまひとつ増えないだけに、魅力を感じるユーザーも多いはずだ。また、開発者にとっても、iPhoneやiPad向けのアプリを作ればMacでも使えるメリットは大きい。

もちろん、ビジネス用途ではまだWindowsが強い。だが、ウェブ上のアプリを利用するケースはどんどん増えており、近い将来、Macでも問題なく仕事ができる可能性が高い。もちろんコンシューマー(一般消費者)向けでは、Macの人気が一段と高くなるだろう。

CPUによる「序列」が変わるきっかけとなるか

これまでのパソコンは、ほぼ同じ本体ながら、CPUの違いで異なるモデルが存在してきた。外観がまったく同じなのに、CPUが違うと何万円も価格が違った。それを当たり前のものとしてユーザーも受け入れてきた。

M1チップ搭載のMacBookは、そんなパソコンの売り方にも一石を投じるだろう。MacBook AirもMacBook Pro、Mac miniどれも性能はほとんど変わらないので、拡張性やディスプレーの画質、本体のスタイルなど、自分の使い方に合わせてモデルを選べるようになった。

今後は、同じ製品なのにCPUの違いだけで「松」「竹」「梅」を考える必要がなくなる。結果として安くて高速なパソコンが買えるようになる可能性が出てきた。

加えて、MacBook AirやMacBook Proは電力消費の効率が非常に良い。MacBook Airはワイヤレスインターネット接続をしながら、バッテリーで15時間、MacBook Proは同17時間駆動できるという。実際に使ってみても電池の減りは極めて少なく、iPadに近い感覚だ。さらに、iPadと同様に小さなACアダプターで充電できる。

新しいMacにテクノロジー好きが大騒ぎしている理由をかいつまんで説明した。騒ぐのも無理はないと、ご理解いただけたのではないだろうか。

戸田覚
 1963年生まれのビジネス書作家。著書は150点以上に上る。パソコンなどのデジタル製品にも造詣が深く、多数の連載記事も持つ。ユーザー視点の辛口評価が好評。

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