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南部伝統の肉料理が看板のイタリアン 東京・神楽坂

2020/12/7
初めて訪れた人のほとんどが頼む「オリヴィアポークとモッツァレラチーズのボンベッテ」
初めて訪れた人のほとんどが頼む「オリヴィアポークとモッツァレラチーズのボンベッテ」

東京メトロ東西線・神楽坂駅の程近く。表通りから横道に入り、住宅街の中を歩いて行くと、ひょっこりと「イタリア」が現れる。2014年にオープンした「トラットリア ラ タルタルギーナ」だ。

Summary
1.神楽坂の住宅街にたたずむ、実力派イタリアン
2.著名人にもファン多数 本場仕込みのおいしさと空間はイタリアそのもの
3.カリカリ&とろーりのプーリア州伝統の肉料理「ボンベッテ」は必食

「TRATTORIA」の大きな看板や太陽の絵柄のタイル。店の外にはイエローのクロスがかけられたテーブルが並び、ワインや料理を楽しむ人たちでにぎわっている。その光景はさながらイタリアの街角そのもの。

1階はカウンター席と奥にテーブル席、そして地階にもテーブル席が並ぶ。内装にはナポリ職人にオーダーメードしたというランプシェードやイタリアで購入した絵画、手描きのタイル絵など、イタリアから直接取り寄せたものがふんだんに使われている。

料理だけでなく、イタリアの陽気なトラットリアを訪れているかのように楽しんでもらいたいというオーナーの思いが隅々にまで感じられる。

このイタリア情緒いっぱいの店を営むのはオーナーシェフの濱崎泰輔さん。

イタリア料理の楽しさにひかれて、20代で和食からイタリア料理へと転向。都内のイタリア料理店を経て、当時まだ珍しかったイタリア・プーリア州料理の第一人者、江部敏史さん(現在、南青山「リストランテ コルテジーア」シェフ)の下で研さんを積んだ。その後、本場でしかできないことを学ぼうとプーリア州に渡り、1年間みっちり、現地のレストランで学んだ。

帰国後は銀座の「イゾラブル」の料理長を務めるなど活躍。2014年に独立し、「トラットリア ラ タルタルギーナ」をオープン。ちなみに、住宅街ど真ん中の立地は濱崎さんの実家を改装したからだそうだ。

プーリア州修業を終えた後も、長年日本とイタリアを行き来しながらシチリアやカラブリア州などの南イタリア料理を学んできた濱崎さん。

「豊かな自然の恵みそのままを楽しむのがイタリア料理のスタイル。プーリア州は小麦とオリーブオイルの生産量がイタリアでもナンバーワンなんですよ。いわば、イタリア料理の食糧庫。その地で習ってきたことを、できるだけ再現して届けようと思っています」(濱崎さん)

日本在住のイタリア人も太鼓判を押す味わいを、さっそく紹介しよう。

「本日の前菜盛り合わせ」

まずは肉や魚、野菜がバランスよく盛られた「本日の前菜盛り合わせ」。

この日は全6種類。「パルマ産生ハム」、「白ナスのグリルマリネ」、「シイラのカルパッチョ」、「カボチャの冷前菜」「野菜のフリット2種」そして、中央が「ブッラータチーズのカプレーゼ」。

「カボチャの冷前菜」はペーストにしたカボチャにレーズンとマスカルポーネチーズを混ぜたもので、「野菜のフリット」はレンコンとサツマイモにナポリ風の衣(小麦粉と水に酵母を混ぜて発酵させた衣)を付けて揚げている。

フレッシュチーズに寄り添うミニトマトの酸味がここちよい、「ブッラータチーズのカプレーゼ」。ブッラータチーズとはモッツァレラチーズの中に生クリームを包んだ、プーリア州の名産チーズ。カットすると流れ出す、生クリームの濃厚でミルキーな味わいにうっとり…。

いずれも素朴なほどにシンプルで優しい味付け。魚や野菜、それぞれが持つシャキシャキやホクホクといった食感を際立たせ、滋味豊かなうま味に思わず顔がほころぶ。

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