「書くのがしんどい」を乗り越える 編集者視点の助言青山ブックセンター本店

著者直筆の色紙とともに柱にもうけた面陳列棚に展示する(青山ブックセンター本店)
著者直筆の色紙とともに柱にもうけた面陳列棚に展示する(青山ブックセンター本店)

ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は2~3カ月に1度訪れている準定点観測書店の青山ブックセンター本店。10月に続いて訪問した。企画や広告、IT系の企業が多い青山周辺は在宅勤務の比率が高いのか、ビジネス書の売り上げはまだ回復感がないという。そんな中、息の長い売れゆきになっていたのは、ヒットメーカーの編集者が「誰でも書けるようになる」スキルとノウハウをまとめた本だった。

著者は『メモの魔力』の編集者

その本は竹村俊助『書くのがしんどい』(PHP研究所)。タイトルどおり、「書くのがしんどい」ことに焦点を当て、そのしんどさをひとつずつ、つぶしていくことで「書くのが楽しい」にたどり着くという流れで書かれた本だ。

著者の竹村氏はビジネス書のベストセラーを次々と生み出してきた編集者。手がけた本には、2018年刊の前田裕二『メモの魔力』、水野学『いちばん大切なのに誰も教えてくれない段取りの教科書』など、今も売れ続けるロングセラーも数多い。ビジネス書の著者たちは経営者やビジネスパーソンなど、プロの書き手ではないことが大半だ。そういう「書くプロ」ではない人がどうすれば書けるようになるのかを模索してきたという。

著者は「書くのがしんどい」の原因を5つあげる。「書くことがなくてしんどい」「伝わらなくてしんどい」「読まれなくてしんどい」「つまらなくてしんどい」「続かなくてしんどい」。これをひとつずつ解きほぐし、つぶしていくのがCHAPTER1~5。最後のCHAPTER6では、「書けば人生は変わる」と題して、改めて書くことのパワーとメリットを訴え、読者に人生の飛躍を促す。

「書くことがなくてしんどい」に対しては、まず「自分のこと」を書こうとしなくてもよいと語りかける。書けないときに見つめるべきは「自分の内側」ではなく「外側」、「自分のまわりで起きたことや、自分の心が動いた瞬間を書いてみればいい」とアドバイスする。

「伝わらなくてしんどい」になると、アドバイスはいっそう具体的になる。「一文は短ければ短いほうがいい」「大事なところだけ残せばいい」。こんな感じでしんどさをつぶしていく。

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