ノーマルなスーツスタイルに合わせるなら、マスクの色はシャツと同じように考えた方がいいでしょう。余計な色や柄は統一感あるコーディネートの邪魔になります。

ただ、目立たないストライプ生地のスーツにソリッド(無地)ネクタイ、白シャツを着た男性がネクタイの小紋柄のような柄のマスクをつけてポイントにしていたのを見たときは、そのシックなコーディネートに感心してしまいました。マスクはネクタイの柄と同じ、と考えることもできます。だからこそ、柄のあるネクタイを締めているならマスクの柄は邪魔、ということです。

真っ白なマスクには清潔感も(写真はイメージ)=PIXTA

ビジネスカジュアルのときにも色や柄の考え方は同様です。目立つ色や柄、服装と色や柄がケンカするマスクは避けて下さい。そのほうが清潔感があり、カッコよく見えます。

布マスクの素材は、毛羽立ちの少ない生地に限ります。スムーズなコットン、ポリエステル混紡などが扱いやすく、清潔感も保ちやすいでしょう。男性用のシルク素材マスクを見せていただいたこともありますが、光沢がありすぎました。豪華なパーティーで、フォーマルな服装に合わせてのことなら、エレガントかもしれませんが、一般の会食時に、口元に光沢が強い生地を持ってくるのはおすすめしません。

なお、会食には「替えマスク」を用意しておきましょう。衛生を強く気にするようになった昨今では、少しの汚れでも他人に与える悪印象は相当なものです。落としてしまう、といったアクシデントが起こる可能性もあります。会食に限らず、常に1~2枚を携帯することをおすすめします。何かあったときに人に差し上げやすい個包装のものがベストです。

安心・安全に会食を楽しむために

個人的な思い出ですが、この春の自粛期間が明け、久しぶりに友人ら5人ほどで会食をしたときの何ともいえないうれしさ懐かしさは忘れることができません。食をともにしながら人と過ごすひとときは、こんなに人の気持ちを豊かにしてくれるものかと、あらためて思いました。

あまり話をしたことがない同僚や仕事仲間でも、一晩一緒に飲み食いするだけで、いつの間にかお互い共有するものができるのが不思議です。会食の機会は心のオアシスと感じている人も多いはずです。

ただし、忘れないで下さい。「食」というのは人間にとって本能的な行動。それだけに無遠慮な食事作法には生理的な抵抗感を誘いやすいものです。

今は特に、本人は悪気がなくても、行動が無頓着であるだけで、周囲からは安全や健康への脅威と受け取られるかもしれない、そんな時期です。「自分や他人にとってどうすることが安全で安心か」ということと、「どうすることがお互いに安全で安心と感じられるか」ということを考える必要があります。

実質的に安全と思える行動を選ぶのはもちろんのこと、人から見て安心できるかどうかも意識しなければなりません。不自由な日々が続いていますが、お互いにできるだけ心地よい時間を共有できるよう少しずつでも気をつけていきましょう。

丸山ゆ利絵
 ホテル西洋銀座やアークヒルズクラブなどを経て2010年、経営者などに「ふさわしい存在感」の演出方法を助言するコンサルティング会社、アテインメンツ(大阪市)を設立、代表に就任。15年、ビジネスマンに正しいスーツの着方を指南する「スーツ塾」を開講。 著書に「『一流の存在感』がある人の振る舞いのルール」(日本実業出版社)など。

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