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オンライン・シフトに正しく対応するためのスキルを磨こう

オンライン・シフトに正しく対応するためのスキルを磨こう

オンライン会議では、リアルな対面式会議の常識や作法が通じない。このことに気づかないビジネスパーソンは、知らず知らず自分の評価を落としていることもある。元NHKキャスターでスピーチコンサルタントの矢野香さんは、ありがちな勘違いや失敗例を交えてわかりやすく解説する『オンラインでの「伝え方」 ココが違います!』(すばる舎)をこのほど出版した。明日の会議からすぐにも役立つ、コミュニケーションのコツを矢野さんに聞いた。

◇   ◇   ◇

■問題 オンライン会議で質問する時、どちらの順番で行うのがよいか。
【1】まずタイミングをみて「あの~」と話に入り込む。その後に会話が途切れたら「質問いいですか?」と聞く。
【2】先に手を挙げるアクションをする。それから「質問いいですか?」と聞く。

正解は【2】の「先に手を挙げる」です。「オンラインでは先に動きを見せましょう。いわゆる『アクションファースト』にすることで、話すタイミングが難しいという悩みが激減します」と矢野さんはアドバイスします。理由の一つは声の重複を避けられるから。さらに、見ている人に落ち着いた印象も与えます。こう説明されたら「なるほど」と思う人は多いでしょう。でも、しっかり意識していないと、実際のオンライン会議になるとつい声を先に出してしまいそうです。

リアルの常識は通じない

矢野香氏

矢野香氏

「リアルのコミュニケーションと同じだと思っていたら、オンラインではうまく伝わりません」(矢野さん)。両者は英語と日本語くらいの差があると考えてよいでしょう。それを知らずにこれまでのやり方を続けると、「リアルでは結果を出して評価が高かったのに、オンラインではなぜか心もとない」という結果になりかねません。

「オンラインでは話していても意思の疎通がしづらい」「なかなか発言するタイミングがつかめない」「思いや情熱が伝わらない」……。こんな悩みは、ルールや新しい作法を知ることでかなり解消できるのです。例えば、「相づちを打ちながら相手の話を聞く」「質問しながら会話を広げる」「ジェスチャーを多くして感情を伝える」といった伝え方は、オンラインではほとんど効果がありません。こうした伝わらない振る舞いを改善する対策を矢野さんに聞きました。

「画面に映った自分を見てはいけない」

自分の顔が画面に表示されると、誰でも映り具合が気になります。すると髪や顔など気になったところをなおそうと触ってしまい、相手から真剣に聞いていないように誤解されてしまうのです。基本はリアルと同じで、相手を見ること。そのためには、いくつかスキルがあります。

(1)機器の内蔵カメラを使う場合には本体の傾きを調整する。ノートパソコンなら、理想の角度は95度。相手を上から見下ろしているように映る、あるいは二重あごや鼻の穴が目立つ、などがないように注意したい。

(2)大事な部分ではレンズを見る。オンラインの特性で、相手から見ると少し違うところを見ている印象を与える傾向がある。レンズをしっかり見ていれば、相手に「しっかり聞いている」という印象を与える。

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