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newme(NIKKEI x C Channel)

「意志ある楽観力で未来を切り開こう」ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパン・小林りん代表理事

2020/11/24

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学校法人ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパン代表理事。都内の高校からカナダのUWCに編入。1998年に東京大学経済学部を卒業後、国際協力銀行などを経て2005年にスタンフォード大学大学院で国際教育政策学の修士課程を修了。国連児童基金(ユニセフ)のプログラムオフィサーとしてフィリピンでストリートチルドレンの教育問題にかかわり、14年に現在の学校の前身であるインターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢(ISAK)を設立した。
学校法人ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパン代表理事。都内の高校からカナダのUWCに編入。1998年に東京大学経済学部を卒業後、国際協力銀行などを経て2005年にスタンフォード大学大学院で国際教育政策学の修士課程を修了。国連児童基金(ユニセフ)のプログラムオフィサーとしてフィリピンでストリートチルドレンの教育問題にかかわり、14年に現在の学校の前身であるインターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢(ISAK)を設立した。

日本経済新聞社(東京・千代田)と女性向け動画配信のC Channel(Cチャンネル、東京・港)が立ち上げた働く女性を応援するメディア「newme」。金融や政治、教育など各分野のプロフェッショナルをゲストに招き、従来の概念にとらわれない生き方を選ぶために必要な情報を提供していきます。今回のテーマは「教育」。世界から生徒が集まる全寮制の国際高校「ユナイテッド・ワールド・カレッジ(UWC)ISAKジャパン」を運営する小林りん代表理事に仕事と家庭を両立させるコツや30代の女性に向けたアドバイスを聞きました。

朝型生活へ転換 ワークライフバランス保つ

――多忙だと思いますが、家族との寄り添い方はどのように工夫していますか。

「2008年から学校づくりに挑み始めて、立ち上げ期の一番大変な時だった10年に最初の子供を授かりました。12年に2歳になったころから、お母さんがいないと子供は分かり始めますよね。学校の許認可が出るまでは寄付金には1円も手をつけないと決めていたので、その時は(職員の)全員がボランティアでした。ほとんどの方が本業を持ち、夜中や週末、幼稚園・保育園に子供を預けている間だけ手伝ってくれていて、フルタイム(の勤務)は私だけでした。ほとんどのミーティングは夜に開き、週末もミーティングだらけで、保育園から帰ってきて子供にご飯をつくって、主人と(子供の世話を)交代して仕事をする日々でした。さすがにあの時の家族への負担を考えると今でも申し訳ないと思います」

「その時に武田薬品工業社長(当時)の長谷川閑史さんに話を伺う機会があり、『私生活どうしているのか』と聞いたことがありました。長谷川さんの答えは『午後10時に帰って寝ているし、土日は奥さんと散歩している』。そんなわけはないと思ったのですが、夜は午後9、10時に帰ると決めて、その代わりに朝4、5時に起きて、6時半、7時に出勤していますということでした。『長谷川さんほどの忙しい方ができて、私ごときにできないはずがない』と思い、12年夏から改心して、朝早起きにした。そこからようやくワークライフバランスが保て始めました」

自分自身への問いかけを大事に

――30代の女性に向けてメッセージをお願いします。

「どうしても『社会はどんなトレンドだろう』とか、『社会が自分に何を求めているだろう』と思いがちです。その前に『そもそも自分は何にワクワクするのか』、『どんなことをやっていると寝るのも忘れてやってしまうのか』。内向きの問いをすごく大事にして欲しいと思います。どうしても大人になればなるほど外からの情報が多すぎて、それに合わせたり、影響されたりしがちだと思いますが、まず『何をやりたいのか』、『どういう人生を生きたいのか』を自分自身に問いかけて、内向きの問いへの答えと、『社会は何を欲しているのか』、『何を自分に求めているのか』という外向きの問いの答えがピタッと合った時に結果的に大きな山が動く気がします。だから大きな山を動かしにいこうとか見つけにいこうとかいうのではなくて、絶えまざる努力と問いかけの結果でしかないと思います」

「私の座右の銘は『幸福論』で知られる哲学者アランの『悲観主義は気分に属し、楽観主義は意志に属する』です。特にこれからの時代は大きな組織にいるからといって安泰ではないし、時代もどんどん変わっていきます。20年前に正しかったことがもはや正しくない。今、正しいことが20年後に正しいかはわかりません。そういう時代に目の前にあるものをみて、『なんて環境なのか』、『なんでこうなのか』といろいろと思うのは悲観でただの気分です。目の前にある悲観材料を取り除いたり、くぐっていったりしながら、その先にある未来が楽観できるものにできるかは悲観材料の目の前に立っている自分の意志にかかっているとおもいます。気分的に悲観したり、嘆いたりするのは当たり前だと思いますが、それを是非意志を持った楽観力で若い女性の皆さんには切り開いていってもらいたいと思います」

(この企画は日経とC Channelが共同で展開しています)