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ThinkPad X1 Fold 折り畳みPCの挑戦は成功するか

戸田覚の最新デジタル機器レビュー

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NIKKEI STYLE

レノボ・ジャパンの新製品「ThinkPad X1 Fold」は、なんとディスプレーが折り畳めるパソコン。文句なしでチャレンジングな製品だ。とはいえ、今後はこの手の2画面パソコンが少しずつ増えると予想される。米マイクロソフトは、デュアルスクリーン向けのOS(基本ソフト)「Windows 10X」の開発を進めている。

スマートフォンではディスプレー折り畳み式のモデルがいくつか登場しているが、こちらはまず街中では見かけない。素晴らしい技術なのだが、価格の高さや実用性がネックになり普及には至っていない。

では、折り畳み式のパソコンはどうだろうか。今回はそんなポイントを考えながらレビューしていこう。

気になる価格は、公式オンラインストアで税込み32万7426円から。それほど性能が高いわけではないので、ユーザーにとっては間違いなく「高価」だが、メーカーとしては今後の機種展開を見込んだ「バーゲンプライス」だろう。もしかすると、ほとんど利益は出ていないかもしれない。

ディスプレーはスマホと同じ有機EL

ThinkPad X1 Foldのディスプレーは、最新のスマホと同じく有機EL。パソコンのように画面サイズが大きくなると、コストが高くなるのであまり採用が進んではいないが、最近ちらほらと搭載モデルが出てきた。

映像がくっきりと明るく、黒が締まった美しい表示が特徴だ。また、ダークモードなど黒っぽい画面デザインにすると、消費電力を抑えられる。だからThinkPad X1 Foldも標準の壁紙やメニューのデザインは暗い。

ディスプレーを完全に開いた状態では微妙なデコボコがあるが、折り目はほとんど気にならない。スマホ同様に、素晴らしい技術だ。2つの液晶を組み合わせた2画面の折り畳みパソコンはこれまでにも、少なからず登場しているが、大画面としては境目が気になって使いづらかったものだ。ThinkPad X1 Foldなら、境目がなく大きな1画面としてすんなり利用できる。

マニアは間違いなく欲しくなる

折り畳み式のスマホは何度か試用しているが、僕は「売れない」と思った。なぜなら「面倒」だから。そもそもスマホは、画面が開いた状態で持ち歩き、サッと使う。ところが、折り畳みだといちいち画面を開かなければならない。そこで、折り畳んだ状態でも確認できる小さな画面をつけて――といった工夫がされているのだが、ならば「最初から開いていればよい」と思えてしまう。

ところが、ノートパソコンは基本的には、折り畳まれた状態で持ち歩き、開いて使う。だから、ThinkPad X1 Foldには十分な可能性を感じる。

根本的な疑問点がある。それは後述するが、個人的には製品を見てとても欲しくなった。マニアックなユーザーは、同様に欲しくなるはずだ。ディスプレーがとにかく美しいので、実物を見ると「物欲」が増すことまちがいなしだ。製品がレアなので店頭では、なかなか見られないのが残念なところだ。

このサイズが「うれしい」かがポイント

気になるのが、このサイズが最適なのか否かだ。重量は本体が約973グラムから、キーボードが178グラムとなっている。ペンを含めてキッチンスケールで計ると、1150グラム台だった。

はっきり言ってしまうと、13.3インチのノートパソコンとしては、まったく軽くない。ThinkPad X1 Foldは、ディスプレーの縦横比が一般的ではなく、画面の広さは14インチクラスに匹敵するだろうが、それでも1.1キロ台は軽くないのだ。

普段持ち歩く際は、折り畳んでいるのでコンパクトになるわけだが、そもそも、13~14インチのパソコンが「大きすぎて持ち歩きに苦労する」人はほとんどいない。つまり、本当の意味で折り畳みのメリットを享受するなら、15~17インチクラスのディスプレーを搭載し、それを折り畳んでカバンにサクッと入れて持ち歩くのが望ましいのではないだろうか。またはパソコンの10~11インチディスプレーを折り畳んで、スマホ並みに軽快に持ち歩くのもうれしい。

そうして考えていくと、ThinkPad X1 Foldにサイズ感のメリットを感じるのは、小さなカバンが好きで、13~14インチクラスのパソコンを持ち運ぶのに苦労をしていた人に限られそうだ。とはいえ、繰り返すが、実用性を評価して買う人は少数派だろう。それでいい。このモデルは折り畳めるスゴさに感嘆して手に入れるべきだ。200キロ出せる道がないのにスポーツカーを買うのと同じ理屈だ。

手書きしやすいのは大きなメリット

ThinkPad X1 Foldには専用のペンが付属しており、快適に手書きができる。これは大きなメリットで、回転式の2in1パソコンの手書きと比べても、テーブル上で高さがないので使いやすい。だが、逆にキーボードは、13.3インチのノートパソコンと比べても小さくて打ちづらい。入力のしやすさは10インチクラスと考えるべきだろう。

コネクターはUSB-C端子が2つのみ。うち1つは充電に使うことになる。拡張性は高いとはいえない。プレゼンテーションなどの際には、USB-C接続のHDMIアダプターが必要になる。

搭載するCPU(中央演算処理装置)は、Windowsタブレットなどで一般的に使われるインテルの「Core i5-L 16G7」で、メモリーは8ギガバイト(ギガは10億、GB)。性能は高くないが、普通に使ってストレスを感じることはないだろう。もちろんビデオ編集などには向かない。

通信は、購入時の選択で高速通信規格「5G」のSIMを内蔵できる。まだ使えるエリアがほとんどないが、先進性に魅力を感じるユーザー向けなのだから、理にかなっている。

戸田覚
 1963年生まれのビジネス書作家。著書は150点以上に上る。パソコンなどのデジタル製品にも造詣が深く、多数の連載記事も持つ。ユーザー視点の辛口評価が好評。

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