「ヤンキー」トランプ、「コンサバ」バイデンに敗れるコラムニスト いであつし

トランプ氏(左)とバイデン氏。ファッション対決も見ものだった=ゲッティ共同
トランプ氏(左)とバイデン氏。ファッション対決も見ものだった=ゲッティ共同
記者会見でのスーツ姿、人気ドラマの主人公のファッションなど、メディアで話題にのぼる人の着こなしは気になるもの。そんな「ニュースな人」のファッションの背景にあるものとは。男性ファッションに詳しいコラムニスト、いであつし氏が解説します。



「俺様スタイル」貫くトランプ氏

いやぁー、しかし大変な盛り上がりでした、アメリカ大統領選。今この原稿を書いている時点では、世界中のマスコミは一斉にバイデン元副大統領勝利、と報道していますが、トランプ大統領はいまだに敗北を認めず、それはそれでまた盛り上がっている次第。そこで今回は、このたびのアメリカ大統領選をファッションから考察してみたいと思う。

民主党のジョー・バイデン氏と、共和党のドナルド・トランプ氏。政策方針が全く違う2人の対決だが、ファッション対決は、筆者的に言えばズバリ、「ヤンキーVS.コンサバ」だ。ヤンキーはもちろんトランプ氏で、コンサバは当然バイデン氏である。

トランプ氏のファッションについては、大統領に就任以来いろんなところで語られていますが、ざっくりおさらいすると、愛用のスーツのブランドは、イタリアの「ブリオーニ」。

ブリオーニという割には、肩パッドが入っているガッチガチのシルエットで、トレードマークともいえる赤いタイは、常にダラリと長めに垂らしてだらしなく締め、スーツの前ボタンも留めずにいつも全開。

そして極めつきは、頭頂部を隠すために髪の毛を前に持ってきて、スプレーでガッチガチに固めた金髪ヘアスタイル。

赤いネクタイ、上着の前ボタンを留めないのがトランプ氏のおなじみのスタイル=ロイター

こうした、どんなに高価なブランド物を着ても自分流にアレンジして、「俺様スタイル」を貫き通すトランプ氏のファッションセンスは、まさにヤンキーのセンスそのものである。

例えばそれは、「BALENCIAGA(バレンシアガ)」とか「Supreme(シュプリーム)」とか大きくロゴの入ったラグジュアリーブランドやストリートブランドのジャージーやスエットを着た、地方のショッピングモールでよく見かける、ベビーカーを押している、若いヤンキーカップルのセンスと一緒だ。

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スキのないコンサバ、面白みに欠ける印象
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