神木隆之介 何が起こるのか…流れに身を任せてきた神木隆之介インタビュー(上)

日経エンタテインメント!

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27歳にして、デビュー25周年を迎えた神木隆之介。子役から活躍し、当時のイメージは保ちつつも成長を遂げ、大人俳優へと自然とステージを移行することに成功した、稀有(けう)な俳優だ。これまでどんな道を歩み、何を思ってきたのか。今感じている、表現者にとって大切なものとは何か。四半世紀の軌跡と現在、今後のビジョンについて語ってくれた。上下の2回に分けて紹介する。

1993年5月19日生まれ、埼玉県出身。1995年にCMでデビュー。04年『お父さんのバックドロップ』で映画初主演。以降の映画に『遠くの空に消えた』(07年)、ドラマに『やけに弁が立つ弁護士が学校でほえる』(18年)、『鉄の骨』(20年)などがある(写真:藤本和史)

1999年に『グッドニュース』でドラマ初出演。以降、『涙をふいて』(2000年)、『ムコ殿』(01年)などのドラマで「天才子役」と呼ばれ、映画『妖怪大戦争』(05年)や『桐島、部活やめるってよ』(12年)、『屍人荘の殺人』(19年)など、各年代で話題作に主演してきた。さらに声優としての評価も高く、宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』(01年)で声の出演を果たし、細田守監督の『サマーウォーズ』(09年)や、新海誠監督の『君の名は。』(16年)などでは主演も務めた。日本を代表する監督の作品に数多く携わり、ヒットに貢献したという意味でも特別な存在だろう。

日経エンタテインメント!の「タレントパワーランキング2020」では、男優部門で7位。20代では2位の人気を誇る。最近は新たな挑戦にも積極的で、6月からはYouTubeを開始。9月25日には、自ら企画に関わったアニバーサリーブックを発売した。

デビューは1995年、2歳のとき。この25年、どんな俳優人生をたどったのか。

「デビューのきっかけは、母親が子役の事務所に応募したことです。生まれたときに大きな病気をしたんですが、奇跡的に助かって。それからも体が弱かったので、生きている証が欲しい、映像や雑誌に載った姿を残したいって気持ちだったらしいです。

最初の仕事は、今も断片的に覚えていますよ。倉庫みたいなセットのおもちゃのCMで、『驚いた顔してね』と言われて、驚いた顔をしました(笑)。『良かったよ、できたね』って、帰りにおもちゃをもらってうれしかったです(笑)。そのCMが流れた時点で、親の願いはかなったから、『もう、やめてもいいんだよ』って言われたんです。でも僕は、現場で大人と話をするのが楽しかったので、『続ける』と言って。そのまま『続ける』と言い続けて今に至ります」

三池監督から学んだ“魂を削る”こと

「お芝居が面白いと思い始めたのは、小学3、4年生の頃。母に『あなたがやっているのは自分じゃなくて、役なんだからね』と言われて、『本番中は、違う人間なんだ』みたいな感じで、初めて気付いたんですよね。そして『妖怪大戦争』で三池崇史監督と出会ったんですが、ものすごく熱血でした。

同じセリフでも、心情とか状況で言い方が変わってくることを学んで。なかでも三池さんがこだわっていたのは、妖怪に立ち向かうときの『わーっ!』っていう声。『違うよ! もっとだ! 腹から声出して!』と言われ続けて、楽しかったですね。三池さんからは、『演じるというのは、魂を削ることなんだ』と教えてもらいました。そこからは『もっとやってやろう!』って」

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