切れ目なく新商品を投入 節目ごとにアピール

「かつて6面をそろえきれなかった人を意識して、あらためての入門編的な商品も用意した」(藤島氏)。19年に売り出したのは、1段タイプの「ルービックフラット3×1」。基本モデルは縦・横・高さともに3マスずつの3×3×3形だが、この商品は名前の通り、平べったい3×3×1形なので、3×3より解きやすい。2×2×2の立方体タイプも初心者向きだ。

節目のタイミングで企画される記念商品は長寿商品を下支えしている。平成から令和へ代わる際には白面に「令和」の文字をプリント。黄色の面には明治、大正、昭和、平成、令和の各元号を並べた。30周年の年には貯金箱タイプも商品化。藤島氏は「発売から5年、10年刻みの記念イヤーにはあらためて商品を認知してもらえるような記念商品を準備している」という。

そろえ方を公式サイト上で丁寧に手ほどきしている

立方体を意味する商品名でありながら、非キューブ形を相次いで送り出してきた。タワー形(2×2×4)、ピラミッド形、球形など、様々なタイプをラインアップ。「白いルービックキューブ」は基本の立方体だが、色が白1色。各面の手触りがもふもふのファーやつぶつぶのシリコン突起付きなど、互いに異なるので、その触感を頼りにそろえていく仕掛けだ。「6面をそろえられるようになった人にも新たなチャレンジを用意したい」と、藤島氏は長年の遊び手を刺激するような新タイプの準備に抜かりがない。

商品の開発には2種類の方法がある。ルービックキューブの権利を束ねる英ルービックブランド社が示す新商品の候補をみて、日本でライセンスを持つメガハウスが商品化を依頼するケースと、メガハウスが企画して英社に提案するパターンだ。英社からのオファーは毎年、かなりの数にのぼるが、「日本の市場になじむ企画に絞って注文を出している」という。40周年記念のような節目の企画は日本側から持ちかけて、英社に検討を促す。タイムリー感と新味を兼ね備えた提案がメガハウスの腕の見せどころだ。

インターネットの登場がルービックキューブのグローバル化を後押しした。世界大会が開かれるようになり、日本人の世界チャンピオンも誕生。「もともと手先が器用で、きちょうめん、丁寧といわれる日本人に向いた競技」(藤島氏)だという。07年の「ルービックキューブ世界大会2007」(ハンガリー)ではメインのルービックキューブ部門で日本人が優勝。発売した1980年以来のブームとなり、シリーズ累計出荷数もこの年に1000万個を超えた。

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