そのリーダーこそ、現在の楽天会長兼社長の三木谷浩史氏だ。

「違う、違う。俺はね、日々進化しているのだよ」。楽天社長(当時)だった三木谷さんは部長会でこう怒鳴ったのです。「これはAだな」と三木谷さんが話すと、ある部下が「前はBだと言っていましたが」と指摘したときにこの発言が飛び出したのです。

「えぇ」とドン引きしている社員もいましたが、私は素直に「すごい人だ」と感心しました。トップが前言を翻すのはためらわれる行為ですが、三木谷さんは違う。インターネットの世界はまさに日々変化している。リーダーの意思決定が状況に応じて変わるのも不思議ではありません。

その後、旅行情報サービスのトラベルズー・ジャパンや飲食店のオンライン予約などを担うオープンテーブルという2つの外資系企業で社長をやり、グーグルの新規顧客開発の日本代表などを務めた。ウーバーイーツの日本代表になったのは18年6月から。国内で料理宅配サービスはものすごい勢いで伸び、20年10月13日現在でアクティブな飲食店数は4万2千店に達した。

この間に海外のビジネススクールでマネジメントも学びました。結婚して子供も授かり、多忙な日々を過ごしていますが、不思議とストレスをあまり感じません。社会人になり、何度もしんどい思いをしましたが、「20代でこんな体験をするなんて、私ってすごくない?」と自分勝手に思えるタイプなのです。ただ、たとえ自分がワーカホリックでも、相手のことを考えて仕事をしないといけないと思っています。仕事と家庭を両立できているのも家事に協力してくれる夫のおかげ。彼は筑前煮など家庭料理も上手、まさに「夫は神」です(笑)。

実はキャリアを積み上げている間に、雙葉出身の素敵な後輩たちとも出会いました。後にグーグルで同僚になった女性から唐突に「武藤さんも雙葉じゃないですか、そんな空気を感じる」と言われたこともあります。どんな空気感なのだろうと思いましたが、雙葉出身の彼女は、知的で品性があり、自分をしっかり持っている方でした。

私は雙葉時代に勉強をサボったなという反省の念があり、ICUで姿勢を改めて英語や教養を身につけ、現在のキャリアに至ったというふうに考えていました。様々なキャリアを経てきましたが、私の人生の目標は「世の中のハッピーサイクルを最大化すること」です。その礎は雙葉・ICU時代の体験や学びによりつくられたのだと思っています。

(代慶達也)

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