サッカー×ゴルフ「フットゴルフ」 21年に日本でW杯

壮大なパノラマの中で思い切り蹴る爽快感は、ほかのスポーツではなかなか味わえない。ゴルフ場はゴルファーのためだけにあるのではないのかもしれない(11月14日、栃木県那須町の那須国際カントリークラブ)
壮大なパノラマの中で思い切り蹴る爽快感は、ほかのスポーツではなかなか味わえない。ゴルフ場はゴルファーのためだけにあるのではないのかもしれない(11月14日、栃木県那須町の那須国際カントリークラブ)

フィジカルはサッカー、ブレーンはゴルフ……。世界的に人気の高い2つのスポーツを合体させた新スポーツ「フットゴルフ」の人気が世界で急速に広がっている。2021年9月には第4回ワールドカップ(W杯)が栃木県で開催されることが決まっている。

「3密」を避けられるレジャーとしてゴルフの人気が上昇しているが、ゴルフ人口の減少傾向には歯止めがかからない。フットゴルフは各地のコースを活性化する起爆剤になるのではと、業界関係者の期待も高まっている。

スポーツ史上最速で普及

フットゴルフのルールはゴルフを基本としている。ゴルフコースに設けられた直径約53センチメートルの専用カップにサッカーボールを蹴って入れる。できるだけ少ない打数でゲームを終えたほうが勝ちだ。競技者はゴルフウエアを着用、サッカー用スパイクの使用は芝を傷めるため禁止だ。専用カップはラフなどに設置することでゴルファーとの共存を図っているが、トップ選手が出場する大会ともなると、フェアウエーやグリーンに穴をあけて対応をするゴルフ場もあるというから驚きだ。

20年11月14日、小学生による第1回全国大会が栃木県那須町の那須国際カントリークラブで開催された。

「サッカーとの一番の違いは、審判がいないこと。自分と向き合うスポーツです」

参加した子供はサッカーかフットサルの経験者ばかり。大会責任者のあいさつにとまどいながらも、スコアカードを手に自分の蹴った数を書き込んでいた。スコアが同点だった場合のプレーオフは、5パットで勝敗を決めるサッカーのPK方式だ。サッカーの試合さながらの緊張感と子供たちの楽し気な声が響く会場の雰囲気に、大会関係者はゴルフ場の本来あるべき姿を感じ取っていた。

フットゴルフは、09年にオランダでルール化された。国際フットゴルフ連盟(FIFG)には現在、欧米を中心に40カ国以上が加盟していて、競技人口や競技数の普及度は「スポーツ史上最速」といわれる。米国ではすでに1000を超えるゴルフ場で楽しむことができ、専用のコースも整っている。英国では、小学校の授業に取り入れられ、サッカーの元プレミアリーグの選手が指南する力の入れようだ。アルゼンチンではプロリーグが発足し、国をあげて振興に取り組んでいる。アジアではマレーシアなどで人気拡大中だ。

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