検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

ご当地に根ざす多様な食品 日経POSでみる地域No.1

「日経POSセレクション 地域売上No.1」発表

詳しくはこちら

NIKKEI STYLE

日本経済新聞社は小売業のPOS(販売時点情報管理)データに基づき、九州や北海道など10地域で、豆腐やミネラルウオーターなど各分類内で売り上げ1位の商品「日経POSセレクション 地域売上No.1」を発表した。全国では無名でも地元で多くのファンを持ち、中には全国ブランドを寄せ付けないほど高く支持される商品など多種多様な商品が浮かびあがってきた。

全国10地域それぞれ異なる商品が1位となった、地域色豊かなカテゴリーが、漬物、しいたけ、玉露茶、もち米などだ。特におにぎり、ところてんでは、各地の特色あふれる食文化が際立って見える。

おにぎりに透ける地域性

「おにぎり・おむすび」の各地の1位は、北海道が甘納豆の赤飯、北陸が塩味の赤飯、中京が天むすと地域性の違いが明らかに出た。

北海道の赤飯はもち米の赤いご飯に金時豆の甘納豆をのせた甘い味のもの。北海道では老若男女問わず人気がある。おにぎりを製造する日糧製パン(札幌市)によると「北海道では饅頭より大福もちが人気があるなど、もちもちした食感が好まれる傾向がある」。

北陸1位の米心石川(金沢市)の「赤飯おにぎり」は北陸産もち米を使った小豆の塩味だ。「北陸は和菓子やおはぎに親しみがあるため、小豆を使う赤飯を好む傾向にあるのかもしれない」(同社)。中京の天むすは今や名古屋名物だ。その他、東北・首都圏・近畿・四国・九州は鮭、関東外郭(北関東3県と山梨、長野、静岡)がたらこ、中国で昆布が1位となった。

「ところてん」は三杯酢付きの商品が多くを占める中、四国の1位、関西麺業(高知市)の「太平洋の恵み ところてん」は鰹だしだ。「県内は通常、鰹だしで食べる」(同社)という。直近の月間ランキングでは2位も鰹だしの商品が並び、高知流の食べ方が売り上げをけん引しているようだ。

一方、近畿はところてんを黒蜜でおやつとして食べることが多く、1位は「丸型ところてん 三杯酢」だが、同商品を発売するオーカワ(奈良県下市町)では黒蜜の商品も販売し人気。直近の月間ランキングは2位、3位が黒蜜。トップ10のうち4商品が黒蜜と、他の地域とは異なるランキングとなっている。

その他、もち米やキャベツ漬、うり漬などのカテゴリーでは全10地域で売上ナンバー1の商品が異なっており、地域色豊かな地元企業の活躍が目立つ。売り上げを基準としたPOSデータで見ても、各地に根付く食文化が色濃く残っていることがわかる。

北陸・九州、地元しょうゆ奮闘

北陸と九州の濃口しょうゆの部門では、しょうゆ最大手キッコーマンが全国展開する商品を退け、地元メーカーの商品が1位となった。いずれも地域の消費者に長年愛されてきた人気商品だ。

直源醤油(金沢市)の「直っぺしょうゆ 濃口」は、ほどよい甘さとうま味が特徴で、仕込み水には日本三名山の霊峰白山の伏流水を使用している。湿潤な気候の金沢で約半年熟成させている。日常の様々な料理を同商品でまかなう家庭も多く、石川県の主婦を中心に高い支持を得ているという。

日経POS情報によると「直っぺしょうゆ」の来店客千人当たり金額は、年間を通じて北陸で首位を維持。全国首位の「キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ」を抑え、単品で唯一、10%を超えるシェアを獲得する。

九州1位の富士甚醤油(大分県臼杵市)「うまくち」も、2位の「キッコーマン 特選丸大豆しょうゆ 濃口」の追い上げをかわして1位を獲得した。

長年売れ続けているという混合しょうゆ。全国のしょうゆ生産量の約8割は本醸造しょうゆが占めるが、九州では混合しょうゆが人気だ。本醸造タイプと比較するとしょうゆ本来の風味は弱くなるものの、まろやかな味わいの料理に仕上がるという。

和歌山県に本社をもつメーカーが各地で強さを見せる梅干し部門では、関東外郭では新進(東京・千代田)の「味梅」が、1位となっている。

同社の商品は、創業の地である北関東で人気がある。本社を東京に移転してからも、工場は群馬県で操業を続けていることから、北関東を中心に安定した売り上げを誇っているようだ。つぼ型の容器は店頭でも目を引くものとなっており、冷蔵庫でも保管しやすく好評だという。

ソウルフード、揺るがぬ人気

四国のうどんは「さぬき」が有名だが、愛媛県松山市では「鍋焼きうどん」もソウルフードとして親しまれている。

四国地域の「鍋入り生めん」分類で1位となった愛麺(松山市)の「松山鍋焼うどん」はアルミ鍋入りで、そのまま火にかけて手軽に食べられる商品だ。昆布といりこ、かつおからとった甘塩っぱい出汁に軟らかめのうどん、甘辛い味付けの牛肉が全体の旨さを引き立てる。

愛麺によると「愛媛では松山市の辺りだけが甘めの味付けが好まれ、それに対応した味付けにしてある」という。地元では冷蔵庫にいつも入っているといわれるほどの定番商品だが、季節に合わせて外装フィルムのデザインを変更するなど、購買意欲向上への努力も欠かさない。同社は「今後は県外への販路拡大も視野に入れている」。

北陸では、日常的にかまぼこを食べる習慣があり、お祝いの定番料理はカニ。この日常と特別が1つになり生まれたのがカニカマだ。

北陸地域の「カニ風味かまぼこ」分類で1位となったスギヨ(石川県七尾市)の「ロイヤルカリブ 乳酸菌入り」は、地元では「カリブ」と呼ばれ、晩酌のお供や子どものおやつなど、幅広い年代に親しまれている。「他社商品ではほとんど見られない1本1本の繊維が葉脈状になる製法で、本物のカニ脚のような食感を再現した」(スギヨ)

スギヨは「他社商品より割高だが、カニ好きの地元の人にも品質を認められている」と自信を見せる。同社によると「進学で上京した人が、スーパーにカリブが無いことに驚き、実家からわざわざ取り寄せたという話もある」というほど、あって当然の商品だ。

全国ブランドを上回る支持

2019年1~12月の売り上げデータをひもとくと、全国では1位でなくても、地元で抜群の人気を誇る商品は多数ある。

粒納豆は、ミツカン「金のつぶ パキッ!とたれ とろっ豆」が中京地域で1位。全国ではタカノフーズ「おかめ納豆 極小粒ミニ3」に次いで2位だが、地元では他社商品の追随を許さない。ミツカンの金のつぶブランド商品は近畿地域でも首位に立つなど、全国的にも有名だ。

まいたけは全国で1位、2位は雪国まいたけ(新潟県南魚沼市)の商品だ。ホクト(長野市)の「マイタケ」は3位だが地元の関東外郭を足掛かりに複数の地域で1位だ。ミツカンもホクトも資金力、営業力を生かして地元を押さえながら全国展開している。

一方、全国的には無名でも地元では絶大な強みを見せる商品もある。キムチの分野で、全国では東海漬物の「こくうま 熟うま辛キムチ」が1位、他ではピックルスコーポレーション、美山、フードレーベル、備後漬物などの商品が上位に並ぶ。しかし、北海道では北日本フード(札幌市)の「スーパー極上キムチ」が金額シェア36.2%と2位の他社商品に26.3ポイントの大差をつけて1位。北日本フードが北海道民の味覚に合ったキムチを目指して出来上がったのが甘みのある同商品だ。

パッケージにも「今、北海道で一番売れているキムチです。」と記載。地元の人にとっても、家にあって当然の商品のようだ。

厚揚げ、木綿豆腐やカニカマなどもそうだが、長い間、地元に愛されて欠かせない存在の商品は、他地域の企業が攻め込んできても簡単に首位を譲らない。

【2020年11月10日付 日本経済新聞朝刊】

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_