全国ブランドを上回る支持

2019年1~12月の売り上げデータをひもとくと、全国では1位でなくても、地元で抜群の人気を誇る商品は多数ある。

粒納豆は、ミツカン「金のつぶ パキッ!とたれ とろっ豆」が中京地域で1位。全国ではタカノフーズ「おかめ納豆 極小粒ミニ3」に次いで2位だが、地元では他社商品の追随を許さない。ミツカンの金のつぶブランド商品は近畿地域でも首位に立つなど、全国的にも有名だ。

まいたけは全国で1位、2位は雪国まいたけ(新潟県南魚沼市)の商品だ。ホクト(長野市)の「マイタケ」は3位だが地元の関東外郭を足掛かりに複数の地域で1位だ。ミツカンもホクトも資金力、営業力を生かして地元を押さえながら全国展開している。

一方、全国的には無名でも地元では絶大な強みを見せる商品もある。キムチの分野で、全国では東海漬物の「こくうま 熟うま辛キムチ」が1位、他ではピックルスコーポレーション、美山、フードレーベル、備後漬物などの商品が上位に並ぶ。しかし、北海道では北日本フード(札幌市)の「スーパー極上キムチ」が金額シェア36.2%と2位の他社商品に26.3ポイントの大差をつけて1位。北日本フードが北海道民の味覚に合ったキムチを目指して出来上がったのが甘みのある同商品だ。

パッケージにも「今、北海道で一番売れているキムチです。」と記載。地元の人にとっても、家にあって当然の商品のようだ。

厚揚げ、木綿豆腐やカニカマなどもそうだが、長い間、地元に愛されて欠かせない存在の商品は、他地域の企業が攻め込んできても簡単に首位を譲らない。

【2020年11月10日付 日本経済新聞朝刊】

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