レクサス最上級セダンLS 先進の運転支援と和の高級感

2020/11/29
運転支援システムなどが大幅に改良されたレクサスの最上級セダン「LS」プロトタイプを試乗した(写真:トヨタ自動車、以下同)
運転支援システムなどが大幅に改良されたレクサスの最上級セダン「LS」プロトタイプを試乗した(写真:トヨタ自動車、以下同)
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レクサスの最上級セダン「LS」が、現行モデルの登場から3年を迎えて大幅な改良を受けた。運転支援システムやドライブフィールにみる進化のポイントを解説するとともに、クローズドコースで確かめたその出来栄えを報告する。

レクサスもついに“ハンズオフ”を導入

5代目、すなわち50系レクサスLSが国内販売を開始したのは2017年の秋のこと。それからほぼ3年を経てビッグマイナーチェンジを受ける。

発売は2020年初冬、すなわち12月が予定されるそれは、「UX」以降のレクサスのデザインフォーマットにのっとったフェイスリフトが施され、ハイビームの遮光範囲を緻密に制御するブレードスキャンAHS内蔵ヘッドライトユニットの採用と、それに合わせたバンパー部の変更、そしてグリルやリアコンビランプの光沢加飾を変更するなどし、一見するに現行型よりも落ち着いたアピアランスを得たようにみえる。

とはいえ新しいLSにとって、このデザイン変更は特筆すべきトピックではないのかもしれない。ほかにも事細かく手が加えられたそのポイントは後述するとして、個人的には今回のマイナーチェンジには、2つの大きなテーマがみてとれた。

ひとつは大幅に進化したADAS「Lexus Teammate(レクサスチームメイト)」が採用されたこと。その機能は大きく分けて「アドバンスドドライブ」と「アドバンスドパーク」があり、前者は高速を含む自動車専用道路でのハンズオフドライブを実現するものだ。周辺状況の認識はカメラやミリ波レーダーに加えてLiDARも配され、情報量が大幅に拡大。ダイナミックマップとの連動で、車線および分岐進路変更、追い越しなども高精度で実行する。さらにAIのディープラーニングを活用し、運転中に遭遇するさまざまな状況を予測・対応するという。この走行制御にはテストドライバーの操作アルゴリズムも活用されており、安全確実のみならず上質さについても気遣われている。

レクサスのフラッグシップセダンとして1989年に登場した「LS」。現行モデルは2017年に登場した5代目にあたり、過去の4世代とは異なるスポーティーなキャラクターで注目を集めた
今回のマイナーチェンジは快適性の向上とインフォテインメントシステム、ADASの進化に力点を置いたもの。正式発表前のモデルということで、詳細なスペックは明らかにされなかった

ベテランドライバーより車庫入れがうまい

アドバンスドパークは「ヤリス」での採用以降、トヨタの新型車に徐々に広まりつつある画像認識とソナーを用いた駐車支援システムだ。新しいLSはシフト・バイ・ワイヤに対応した制御となっており、前進、後退、そして停止までの一連の動作からなる縦列・並列駐車を、文字通りボタンひとつで完遂する。縦列駐車のデモでは、熟練ドライバーでも躊躇(ちゅうちょ)するだろうスペースに幾度かの切り返しを重ねてピタリと巨体を収めたのに驚かされた。

この2つの機能はいわゆる自動運転ではなく、ドライバーの監視と緊急時介入が前提となっている。今後のソフトウエアバージョンアップによる機能追加も想定されているが、現状は高度なレベル2相当、つまり万一の際の最終責任はドライバーにあることを認識しておく必要があるだろう。ちなみにアドバンスドドライブについては熟成の最中にあり、新型の発売にやや遅れて導入されるもようだ。

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細やかな改良で乗り心地を改善
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