2020/11/16

知ってお得 女性の一生とお金

この制度を利用するのであれば、加入者が積立商品を選ぶ必要があるため、積立商品の大半を占める投資信託についての知識が不可欠です。前述の、将来設計に欠かせない金融商品や保険商品を選ぶ難しさともつながる話ですが、難しいからと避けてはいられないほど、すでに投信という商品とは付き合わざるを得ない状況になっているのです。

賢く将来設計する知恵が欠かせない

このように、すでに平成の時代から将来設計に対する個人の責任が大きくなっており、令和の時代はさらに個人の裁量で自由度の高い将来設計ができるようになると予測されます。リモートワークや副業など多様な働き方が認められるのはその一例でしょう。時間を有効活用して収入アップにつなげたり、次のキャリアのための学びに充てたりできます。

人生100年とは言わないまでも、見通せる範囲で将来の青写真を描いておき、実現のために効果的な対策を立てられるかどうかが、将来の明暗を分けると思われます。いくら緻密に計画を立てても、自分自身の変化や外部的な要因でそのとおりにはならないのが常ですが、たとえ問題が生じても、どう対処すればいいかの引き出し、つまり基礎的な知識を持っていれば慌てないですむでしょう。

学校教育などで体系的に学ぶ機会が少ない知識ですが、アラサー女性の将来設計に役立つヒントを発信していきたいと思います。

次回は、ひとり暮らしの人も家族と住んでいる人も関係ある、保険料アップが目前の住まいの保険について取り上げます。

浅田里花
ファイナンシャルプランナー。株式会社生活設計塾クルー取締役、東洋大学社会学部非常勤講師。大手証券会社、FP会社に勤務後、1993年に独立。現在はFPサービスを行う生活設計塾クルーのメンバーとして、コンサルティング業務のほか、執筆・講演活動を行う。著書に『災害時絶対に知っておくべき「お金」と「保険」の知識』(共著 ダイヤモンド社)など。