DJIのスマホ用ジンバル ドローン技術、ブレ防止に応用今回の目利き 吉村永氏

今回紹介するのはスマホ用のジンバル。スマホで動画を撮るとき、細かなブレを吸収し、歩いたり走ったりしながらの撮影でもまるでカメラが空を飛んでいるかのようにスムーズな動きが撮影できる。DJIはドローンでは世界ナンバーワンシェアを誇る。小型プロペラで微振動を起こし、上空の気流による機体の揺れでも安定した映像を撮影するブレ防止サーボ技術ノウハウを応用した製品だ。

DJIのスマホ用ジンバル「OM4」

本体のアームにスマホを磁力で取り付け専用アプリを立ち上げると、アームに取り付けられた3つのモーターがリアルタイムにブレと反対方向にカメラを動かし、ブレをキャンセルしてくれる。これまでの同様な製品は大きく、そしてスマホの取り付けやセッティングに時間のかかるのが難点だった。ところがこのモデルは本体アームが折りたたみ式で持ち運びはコンパクトで重さも約390グラムと軽量。

「動画の手ぶれ補正だけにこんな機械を購入するの」と感じる向きもあろうかとは思うが、最近のSNSは写真が中心だったインスタグラムなども動画中心の「ストーリーズ」機能が若者の間では中心として使われるようになり、有名ユーチューバーの活躍もあって動画への注目が増している。

吉村永氏

手ぶれ補正をするだけではなく、様々なオート機能が撮影を楽にしてくれる。スマホ画面をタッチして映したい人の顔や犬などのペットを指定すれば、相手やこちらがどのように動いても自動的に追いかけて画面に映し込んでくれる「アクティブトラック機能」はもちろん、歩きながら撮影するとカメラが自動的に回転し、グルグル回る風景が撮影できる「スピンショット」、花の咲く様子などを間欠撮影で早回し動画のように映し、加えてカメラの動きまでを自動で制御させる「モーションラプス」など多彩。撮影した動画は付属アプリで目立つ特殊効果を加えながら自動編集できる機能まで用意されている。

1万6500円という若年層でも手の届きやすい価格も大きな魅力と言える。

(テクニカルライター)

[日経産業新聞2020年11月5日付]

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