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マンション買うならいつ 年明け、例年以上の値引きか

榊淳司 後悔しない住まい選び(1)

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NIKKEI STYLE

新築マンションの市場には「値引きの季節」というものがあります。それはマンションのデベロッパー(開発業者)が決算の締めとなる3月末をにらんだ時期です。具体的には2021年の年明けから3月の半ばまでです。

この時期、各社は売り上げなど決算の数字をつくるため、販売中のマンションで売れ残っている「完成在庫」を極力、売りさばこうとします。つまり、値引きをしてでも売ってしまおうと販売活動にいそしむのです。このため、すでに建物が完成しているにもかかわらず販売が続いている新築マンションでは、大幅な値引きが実施される可能性が高まるということになります。

これは新築マンションを購入する側にとってはチャンスと考えてもいいでしょう。

見逃してはいけない「値引きの季節」

これから到来する21年の「値引きの季節」では、例年以上に値引きを引き出せる可能性がありそうです。その理由は、新型コロナウイルスの感染拡大です。

どうやら私たちは21年以降も「ウィズコロナ」の生活を続けなければならないようです。年が明けても、経済活動はある程度制限された状態が継続されるでしょう。さらに、21年はコロナによる不況感がいっそう深まりそうです。

というのも、20年は政府による大胆な景気対策で、不況感は当初予想されたほどは深まりませんでした。株価も一定水準をキープできました。住宅市場でも「テレワーク需要」が高まり、戸建て住宅や一部エリアの中古マンションでは時ならぬ「販売好調」の現象が見られたのです。しかし、こうしたテレワーク需要は一巡してしまえばそれまでです。

「在庫を売り切りたい」危機感覚える業者

コロナで業績を伸ばした企業は少数で、売り上げを減らした企業は圧倒的多数です。個人の所得も同様で、20年の冬のボーナスが増えるサラリーマンは圧倒的に少数ではないでしょうか。むしろ、雇用が継続していることを幸運だと考えるべきかもしれません。

菅義偉政権は今のところ21年に持続化給付金などの「大盤振る舞い」を実施する予定は示していません。21年に我々はある程度の痛みを伴った景気後退を味わうのではないでしょうか。つまり、マンション市場もこれまでのような強気一辺倒での販売姿勢ではいられなくなると思われます。

現在、新築マンション市場の主要なデベロッパーはほとんどが大手企業です。つまり、人事制度が基本的に年功序列である企業群です。そこで新築マンションの開発事業のトップにいるのは50代後半のサラリーマン。彼らはあの平成の大バブルの形成と崩壊、そしてリーマン・ショック後の独立系デベロッパーの集中的な倒産劇を目の当たりにしてきた世代です。

マンションが売れずに在庫処理に苦しんだ経験を自らの社会人人生の中で最低2回は経験してきた人々です。彼らは当然、在庫を圧縮する方向でこの危機を乗り越えようとするはずです。つまりは「多少の値引きをしてでも在庫を売り切ろう」と考えるわけです。

21年にコロナによる不況感が深まれば、マンション開発のための事業用地も値下がりを始めるはずです。建築現場の人手不足が緩和されれば、建築コストも多少は下がる可能性も想定できます。

そうなれば、コロナ後に事業が計画された新築マンションの価格は、少なくともコロナ前よりも値上がりすることはありません。

そうでなくても、中古マンション市場ではコロナ不況によって住宅ローンの返済に窮した人々が売り出す任意売却物件や、強制的に清算される競売物件が増えてくるはずです。

平成バブル崩壊時よりも下落幅は大きい?

実際に住む、という実需が主体のマンション市場では目に見える価格の変動は緩慢です。平成大バブルの崩壊時にも、マンションの価格はダラダラと下落を続けて、底を打つまでに12年を要しました。ただ、その間の下落幅を見ると「暴落」と呼べるレベルです。

今後はもう少し鮮烈な下落になる可能性があります。その理由は、各大都市圏で住宅全体に余剰感が強まっていることと、住宅の実需の年齢層が狭まっているからです。

すでに団塊ジュニアの世代の住宅購入は終わっています。それよりも若い層は人口が減っていることに加え、非正規雇用の割合が高くなっています。そうした人のなかには、住宅ローンを組めない人もいます。

年明けの在庫処分、千載一遇のチャンス

新築マンションのデベロッパーの経営陣も、そういうことは百も承知しているはずです。だからこそ在庫の圧縮を急ぐのです。つまり、コロナ前に設定した今の価格の在庫は多少の値引きをしてでも処分せねばならない、と考えるわけです。そう考えると、年明けからの在庫処分への熱意は例年よりも強くなります。それは当然、値引き幅への拡大へとつながるはずです。

一方、新築マンションの購入を検討している人にとって、これは千載一遇のチャンスになる可能性があります。大幅な値引きを引き出せるのは、完成在庫となって数カ月、あるいは1年以上経過しているような、売り主にとっては「お荷物」の在庫です。

しかし、こうした物件は大幅に値引きしてもらったとしても、購入額に見合った資産価値があるとは限りません。そもそも、コロナ前の市場では高すぎて売れなかった物件だったのです。購入に際してはこうした側面にも注意を忘れないでください。

◇ ◇ ◇

「一生の買い物」といわれる住まいの購入。誰しも失敗はしたくないでしょう。戸建てやマンションの最新情報のほか、販売業者などの事情にも精通する住宅・不動産ジャーナリストの榊淳司さんが、後悔しない住まいの選び方をアドバイスします。

榊淳司
住宅・不動産ジャーナリスト。榊マンション市場研究所を主宰。新築マンションの広告を企画・制作する会社を創業・経営した後、2009年から住宅関係のジャーナリズム活動を開始。最新の著書は「限界のタワーマンション(集英社新書)」。新聞・雑誌、ネットメディアへ執筆する傍らテレビ・ラジオへの出演も多数。

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