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発売、ソニー「PS5」 5万円以下に潜む本当のすごさ

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NIKKEI STYLE

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の最新ゲーム機「プレイステーション(PS)5」が11月12日、発売された。前モデルのPS4が北米は2013年11月、日本は2014年2月に発売されて以来、約7年ぶりの世代交代だ。Ultra HD Blu-rayディスクドライブを備えた「PS5」の価格は4万9980円(税別、以下同)、ディスクドライブ非搭載の「PS5 デジタル・エディション」は3万9980円となっている。

量販店などで抽選販売が開始されると、その結果にゲームファンは一喜一憂。ネット通販アマゾンでの10倍以上の高額販売が問題になるなど、大きな話題を巻き起こしている。これほどまでに注目を浴びているのも、ここ数年、好調な販売を続けてきたPS4に最新技術を盛り込み、高性能化させたのがPS5だからだ。

PS4は8月に販売台数1億1200万台を突破し、PS2の1億5500万台に続く台数を記録している。PS2は「ゲーム機史上最も売れたゲーム機」とされ、PS4はそれに匹敵する世界的な大ヒット商品である。後を受けたPS5がどれほど売れるか注目されるのも当然だろう。

PS4向けのソフトウエアタイトルは4000以上にも上る。その99%以上がPS5で「プレー可能」であると、SIEのシニアバイスプレジデントでプラットフォームプランニング&マネジメント統括責任者を務める西野秀明氏がPlayStation.Blogで語っている。このように、PS4のソフトウエア資産がそのまま生かせる点は、従来機のユーザーにはとても心強い。PS5用として開発が進められているタイトルは現在約30で、そのうち本体と同時発売のローンチタイトルは当初の発表では11タイトル、うち「Destruction AllStars」の発売が21年2月に延期となったため、10タイトルに。さらにPS4用として販売されているタイトルの中には、PS5の本体発売と同時にPS5版がリリースされ、追加購入なしでPS5版が遊べるようになるものもある。

高精細でよりリアルな映像表現が可能に

PSシリーズは、PS4からそれまでの独自路線とは違い、ハードウエア設計を一般的なPCに寄せた方向に舵(かじ)を切った。何より特徴的なのが、そのメインプロセッサーだ。PC用途などですでに大量に生産されているx86-64アーキテクチャーを採用した、米アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)製のカスタムチップを搭載している。x86-64はWindowsPCなどで広く使われている、インテル製CPUと互換性を保ったAMDのアーキテクチャーだ。つまりPS5は根本的な部分で、一般的なPCにかなり近い設計となっているのだ。

PS5では中央演算処理装置(CPU)や画像処理半導体(GPU)の処理能力が格段に向上した。メモリーの容量は2倍になり、ハードディスクドライブ(HDD)に比べて読み書きスピードが速いソリッド・ステート・ドライブ(SSD)を標準ストレージとして採用。PS4を超えるスペックの部品を実装することで、性能を数倍に引き上げている。特にSSDはカスタム化されたI/O(入出力)との組み合わせにより、1秒間に5GBという超高速な読み込みを実現しているのも興味深い。ゲームの起動やプレー中での大きなデータを読み込むような場面で、体感的なストレスを大幅に軽減してくれるだろう。カスタム化された部分には、圧縮されたデータがCPUから非圧縮のものとして扱えるような仕組みもある。スムーズなゲームプレーのために従来は必要だった、読み込み用のバッファが小さくでき、その分、メインメモリーを多く使えたり、従来は読み込みスピードに配慮して粗くせざるを得なかったテクスチャーデータを高精細にできるなど、PS5の高速なSSDはゲーム体験を向上させる可能性を秘めている。

また、ディスクドライブ内蔵モデルはUltra HD Blu-rayディスクドライブを搭載。さらに映像出力に関しては4Kはもちろん、8Kテレビへも可能となっている。

GPUでは3Dグラフィックスの最新トレンドである、レイトレーシングへの対応がうたわれているのもポイントだろう。人の目は光源から発せられた光が物体に当たり、反射した光を捉えてその物体を認識する。レイトレーシングとは、こうした光線の経路を追跡して、映像表現に生かす手法だ。水面や鏡での反射や映り込み、ガラスなど透明な物体を通して見たときの透過や屈折といった描写、影の方向やそのディテールなど、よりリアルな映像表現が可能になる。

ただし、このレイトレーシングは非常に複雑な計算を必要とするうえ、ゲーム中はそれをリアルタイムに処理しなければならない。PS5のGPUはこれをより高速に処理する仕組みを実装しているものと思われるが、「対応」という表現なので、どれほどの実力か気になるところだ。とはいえ、4Kや8Kへの対応で、より高精細な解像度で映像を出力できるだけでなく、その映像表現の質を大きく向上させる可能性をPS5が持っているのは間違いない。

触覚まで再現する新コントローラーと3Dサウンドに注目

PS5の専用コントローラー「DualSense(デュアルセンス)」には、ゲーム画面内で描かれた情景に合わせた"感覚"の表現を可能にする「ハプティックフィードバック」や、アクションに合わせてトリガーを押下する重さが変わる「アダプティブトリガー」といった新機能が搭載された。専用ハードウエアで実現する「Tempest 3Dオーディオ技術」など、PS5にはほかにも魅力的な機能がまだまだ詰まっている。

特に注目したいのがTempest 3Dオーディオ技術。頭部伝達関数(HRTF:Head-Related Transfer Function)を用いて表現する、立体音響の新システムだ。音源の方向を前後左右だけでなく、上下方向にも聴き分けることができる。一般的なサラウンドを超える、3Dオーディオを実現した。触感を再現する新コントローラーに、高品質になった映像、そしてこの立体音響により、ゲームへの没入感はさらに高まるだろう。

残念な点は、PS5本体の大きさだ。ディスクドライブ搭載モデルで、幅390×高さ104×奥行き260ミリメートル。PS4 Proと比較すると、奥行きは約7センチメートル短いが、幅は約10センチメートル、高さは約5センチメートル大きくなっている。高い処理能力を誇るPS5だけに、放熱対策上、これだけの大きさを必要とするのだろう。

ハイクラスなゲーミングPCの性能を数分の1の価格で実現

PS4以降、今回のPS5もPCに近いハードウエア構成になった背景には理由がある。汎用的に用いられているCPUやGPUの性能が向上し、ゲーム専用として設計するメリットが薄れたことだ。同一仕様のものを大量に生産する家庭用ゲーム機は、もとよりスケールメリットを得やすい。だからこそ、これまでプロセッサー類を独自設計するといったぜいたくな手法が可能になっていた。一方、世に広く流通している製品技術を利用すれば、コスト効率の高い生産が可能になる。20年3月にPS5の仕様が発表された時点では、日本国内の販売価格は「5万円台でも無理なのではないか?」とみる向きもあった。しかし、実際は5万円を切る価格になった。

ハードウエアの処理能力が上がることで、高度なソフトウエア技術を導入したゲームタイトルが登場し、そうした最先端のゲームを快適に遊ぶため、ユーザーはより高性能なハードを求める。このような「最先端」を味わう楽しみは、長らくPCが独占していた世界だ。家庭用ゲーム機の性能がPCを上回ることはあっても、それはあくまでも一時的な話だった。例えばPS4は、ハイエンドモデルのPS4 Proの発売から4年が経過し、最先端のゲーミングPCの性能はPS4のはるか上を行っている。

今回のPS5は、最先端のゲーミングPCとほぼ同じ性能でありながら、5万円以下という価格帯を実現した。今、PS5と同性能のゲーミングPCを買うとすれば、価格は3倍以上になるだろう。PS5と同等の性能を持ったゲーミングPCが5万円で買えるようになるまでは、かなりの時間を要しそうだ。

発売時にはPS4よりも多くの出荷台数を確保するとアナウンスされているPS5だが、しばらくは品薄状態が続くとみられている。多くの人にとって、その価格より、設置スペースの確保といつ買えるかが、大きな課題なのかもしれない。

(スタジオベントスタッフ 稲垣宗彦)

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