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YouTubeで急上昇、Vaundy 「違和感入れるのを意識」

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日経エンタテインメント!

今の時代に、どうすれば多くの人に楽曲を届けられるか。20歳の男性シンガーソングライター、Vaundy(バウンディ)が出した答えは、「もう音楽は耳だけで聴くものじゃない」ということだった。2019年9月にYouTubeにアップした『東京フラッシュ』が話題となり、2カ月で100万再生を突破、現在1000万再生を記録する。

CDを出したこともない無名の新人歌手でも、YouTubeに上げた自作のミュージックビデオで人生が大きく変わる。今やそんな時代に突入している。Vaundyは今年に入ってSpotifyの20年の注目アーティスト「Early Noise」に選ばれ、5月にはデビューアルバム『strobo』をリリース。しかもドラマ主題歌に2曲が抜てきされるというから驚きだ。彼はどんな音楽人生を歩んできたのだろうか。

「中学3年生ぐらいから、今も使っている音楽制作ソフトのCubaseで曲を作り始めました。なのでストックしている曲はかなりあります。その倍ぐらいボツにした曲もあるんですけどね(笑)。高校時代には『歌い手』もやってて。その際にパソコンで歌声を録音し、ミックスも自分で行ったり、オケにこの音を足したら面白くなるかもとか、遊びながら技術を習得してきました。あの頃に培ったものが、今の自分にすごく生きているなと思います。

YouTubeに初めて自作曲を投稿したのは、昨年6月の『pain』という楽曲で、ミュージックビデオまで作りました。というのも今の時代、もう音楽は耳だけで聴くものじゃないから。視覚と聴覚がうまく合わさった時に初めて、SNSで楽曲が広まっていくものだと思っています」

彼の代表曲とも言える『東京フラッシュ』は、キャッチーなギターのリフにメロウなサウンドが絡む、Vaundy流のシティポップに仕上げている。また、ミュージックビデオはVaundyが深夜の東京の街を、あてもなく歩き回る様子をワンカット風の映像に収めたものだ。

「『東京フラッシュ』を作ったときは、シティポップをよく聴いていて。今売れてる曲やプレイリストに多く入っているものを聴き比べて、『共通点って何だろう?』って考えながら制作していきました。あと、僕は何よりもメロディーが大事だと思っていて。この曲の冒頭から鳴っている特徴的なギターのリフも1回聴けば口ずさめる単純なもの。今の時代はストリーミングで音楽を聴く人も多いので、違うと思ったら、すぐ別の曲に飛ばされてしまう。だから、5秒以上聴きたいと思わせるような、つかみがすごく大切なんです」

不安定な曲が理想

「それに加えて違和感というか、ひっかかりのある要素も入れるように意識しています。キックやタンバリンが鳴るタイミングをわざとズラしていたりとか。あと、『君の目が覚めたら』という歌詞の『き』の音もわざと少し外しました。常に平均台の上を歩いているような気持ちで聴いてもらいたいんですよね。不安定ゆえについ引きつけられてしまうような感覚のある楽曲が理想です。

ミュージックビデオは、同い年の監督(MIZUNO)CABBAGEと作ったんですけど、僕が思ってることをそのまま形にしてくれました。いろんなことが考えられる作品にしたかったんですよね。あえてストーリーは分からないようにしていて、10人が見たら10人が違う感想を持つようなものをイメージして作りました」

アルバム『strobo』には、ロック、ヒップホップ、ダンス、J-POPなど、多様な楽曲を収録する。何かしらのジャンルが突出するのではなく、並列に聴こえる上、どの曲もとてもクオリティーが高い。収録曲の『灯火』は、アコースティックギターとドラムのみで、サビに向けて見事なグルーブを生んでいる1曲で、『東京ラブストーリー』(FOD)の主題歌にも選ばれている。

「『東京ラブストーリー』のプロデューサーから、『灯火』をドラマで使いたいと言われたんです。この曲はラブソングではなく、むしろ同世代に向けて歌った曲なんですが、ドラマを見たらすごくハマっていて。主要キャラクター4人それぞれの歌に聴こえるようになっていました。多くの人に聴いてもらうため、曲も多様な捉え方ができることを意識しているのが良かったのかもしれません。

音楽性が幅広いとよく言っていただくんですが、いろんな音楽を聴いて吸収してきたのが大きいのかなと。『影響を受けた人は?』と聞かれても特に思い浮かばないんですよね。振り返ると小学生の頃に小田和正さんを聴いていた記憶があるし、アニソンが好きだったのでAimerさんなどもよく聴いていた。サカナクションさんも好きだし……。その幅広さが曲にも反映されているのかもしれないですね。

僕を含め、今の若者の音楽の聴き方は、アルバムを1枚通して聴くという時代じゃない。だからいろんなところから"良いもの"を自分で集めてきて、もっと良いものを生み出せるようになってきてるんだと思います。なので、常に1曲1曲がシングルみたいな気持ちで作ってますね。アルバムも、ベストアルバムやプレイリストみたいな感覚に近いかもしれません」

楽曲をデザインする

大学でデザインを学んでいる経験が音楽活動にも強い影響を与えているという。また、それが海外への扉を開くことにもなると考えているそうだ。

「デザインの場合、何か問題があると、それをどういう技術やマテリアルを使って解決するかを考えます。僕にとって、それを音楽に取り入れるのは必然でした。曲を作る時も理由を考えるんです。『なんでこの場所にこういう音や歌詞が入っているのか』とか、『なんでここが跳ね上がると気持ち良いのか』とかって。そういう風に常に疑いの目を向けるようになりましたね。

またデザインを学ぶことは、アートワークやミュージックビデオなどにもつながっていく。世界中の人に僕の曲を聴いてもらいたいという野望があるんですが、正直、音楽だけで世界に打って出るのはなかなか難しい……。言語の壁がない視覚的な要素は、すごく重要になってくると思います。

きっと音楽のプラットフォームも技術の進歩と共にどんどん変わっていくでしょうしね。音って空気の振動なので、もしかしたら"触れる音楽"みたいなものも将来的には出てくるかもしれない。そういったものを、どう自分の音楽に取り込んでいけるかも楽しみです」

『東京フラッシュ』
 2019年9月にYouTubeで公開した『東京フラッシュ』のミュージックビデオは、新宿、上野、渋谷、浅草など、東京を感じさせるところで深夜に撮影を行ったという。監督はVaundyと旧知の仲で、VFXアーティストとしても活躍するMIZUNO CABBAGE。

(ライター 小松香里)

[日経エンタテインメント! 2020年10月号の記事を再構成]

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